よく使う不動産用語集

基本用語から専門用語まで、よく使われている不動産に関する用語を集めました。

カ行

かいはつきょか

開発許可

宅地の造成など、建築物の建築または特定工作物の建設の用に供する目的で行う土地の区画形質の変更(開発行為)に必用な都道府県知事による許可のこと。市街化区域では1,000平方メートル以上、その他の都市計画区域内でも3,000平方メートル以上の開発行為を許可制としています。
がいへきのこうたいきょり

外壁の後退距離

第1種・第2種低層住居専用地域で、都市計画により外壁の後退距離が定められている場合、道路や隣地との境界線から外壁を後退させる距離のこと。(1メートルまたは1.5メートル)
都市計画に定めがない場合は、第1種・第2種低層住居専用地域であっても、外壁を後退させる必要はありません。

かいもどしとくやく

買戻特約

不動産などを売却する際に、売主がその売買される物件の買戻権(かいもどしけん)を有する旨を合意すること。
かいやくてつけ
解約手付

不動産売買契約などの締結時に、将来契約の解除が可能なことを約束するもので、宅地建物の場合には、宅建業法により、売買価格の20%を超えてはならないと定められています。
契約の履行前であれば、買主は支払った手付金を放棄することで解除が可能で、売主は手付金倍額を支払うことで解除が可能となります。

かしたんぽせきにん
瑕疵担保責任
不動産の品質、性能に関し、隠れた欠陥があった場合、売主が買主に対して負う担保責任のことです。住宅の品質確保の促進に関する法律では、新築住宅においては、構造耐力上主要な部分に隠れた瑕疵が合った場合、引渡しから10年間は損害賠償を買主は売り主に請求出来るとされています。
かりかんち
仮換地

土地区画整理事業において、換地処分を行う前に従前の土地について、その宅地に代わって仮に使用収益できる土地を指定する処分を仮換地の指定処分と言い、その指定した土地のことを仮換地と言う。
従前地の使用収益をすることができた者は、仮換地の指定の効力発生の日から換地処分広告がある日まで、仮換地について従前地について有する権利内容と同様の使用収益ができるが、従前地については使用収益ができなくなる。
使用収益権は仮換地に移行するが、所有権は従前地に残っているので、仮換地を目的とする売買は、仮換地と対応する従前地の売買ということになる。従って、所有権移転登記は従前地においてなされ、換地処分後に換地の所有権を取得する権利を得ることとなる。
なお、通常、仮換地と換地は、土地区画整理事業において一致させることとなる。

かりさしおさえ
仮差押
将来の金銭執行を保全するために、債務者の財産を仮に差し押さえて確保しておく手続。債権者が債務名義を得て強制執行を行うまでには時間がかかるのでその間の財産の逸失を防ぎ、将来の強制執行を実効あらしめる手続きである。手続は仮差押命令を発する仮差押訴訟と仮差押命令に基づいて執行を行う仮差押執行とに分けられる。
かりとうき
仮登記
不動産の所有権を仮に移転した事を登記するもので、本登記を行うために必要な書類や手続法上の要件が完備していない場合に、将来の本登記の順位を保全する為あらかじめなす登記をいいます。その所有権について第三者に対抗力を持つこととなるので、万一売主が第三者にその不動産を売却したとしても、第三者に所有権が移転することはありません。
かんいたいかけんちくぶつ
簡易耐火建築物
平成4年に「簡易耐火建築物」という名称が廃止となり、現在ではロ準耐と呼ばれている。
かんち
換地
土地区画整理事業において、これまで所有していた土地(従前地)に代わるものとして交付される土地。区画整理事業地内に道路、公園等の公共施設を整備するため、土地の所有者は、事業の進捗にあわせて新しく整備され土地に移動する必要があり、従前地の代わりに置き換えられた土地のことをいいます。

きせいくいき

規制区域

国土利用計画法に基づいて都道府県知事が、地価の高騰を抑制するために指定する区域のことで、規制区域に指定された区域内における土地取引には、必ず都道府県知事の許可が必要となり、許可のない土地取引はすべて無効となります。
きぞんどうろ
既存道路
建築基準法施行時、または都市計画区域内に編入された時点ですでにあった道で、幅員が4m以上ある道路。また、2項道路も既存道路に含める場合もあります。
きたがわしゃせんせいげん
北側斜線制限
北側斜線制限とは建築基準法で定められた建物の高さ制限のうち、第1種・第2種低層住居専用地域と第1種・第2種中高層住居専用地域に適用されます。南側にある建物の高さを制限することにより、北側の敷地に対する日照や通風の確保をします。北側斜線とは真北側の隣地境界線上で地盤から5メートル(第1種・第2種低層住居専用地域の場合)の地点から真北に向かって勾配1.25対1の斜線を指します。建物を建てる時にはこの北側斜線をはみだしてはいけません。第1種・第2種中高層住居専用地域においては地盤から10メートルの地点から真北に向かって勾配1.25対1の斜線となります。
きょうゆう
共有
複数の人がひとつの物の所有権を共同で有する場合を言います。
きょうゆうもちぶん
共有持分
複数の人が一つの物を共同で所有しているとき、それぞれの人がその物について持っている所有権の割合を「共有持分」といいます。
きんりんしょうぎょうちいき
近隣商業地域
近隣住宅地の住民に対する日用品の供給を行うことを主たる内容とする商業その他の業務の利便を増進するため定める地域

くいきくぶん
区域区分
都市計画区域を市街化区域と市街化調整区域とに区分することをいいます。区域区分を定めるかどうかは原則的には都道府県の裁量にまかされています。区域区分がされていない都市計画区域は「区域区分が定められていない都市計画区域」または「非線引き区域」といいます。(平成12年の都市計画法の改正前は「未線引き区域」とも呼ばれていました。
くーりんぐおふ
クーリングオフ
訪問販売等の強引なセールスから消費者を守る為に一定の条件を満たせば一定期間内に契約の解除、または申し込みの撤回が出来る制度をクーリングオフといいます。不動産取引でクーリングオフが出来るのは宅建業者が売主で買主が個人の場合です。事務所等以外の場所で売買契約の締結や買受の申し込みが行われた場合、書面によりクーリングオフ制度について告げられた当日から8日以内であれば、無条件で契約の解除、申し込みの撤回ができます。クーリングオフの意思表示は、書面(内容証明郵便等)で行うことが必要であり、その効力は書面を発したとき(投函した時)からです。

けいりょうてっこつこうぞう
軽量鉄骨構造
鉄骨構造のひとつです。厚さ6ミリメートル以下の鋼板を折り曲げてつくった様々な断面形状の鋼材を柱や梁として利用します。一般住宅や低層共同住宅に使用されることが多い構造です。
けんちくかくにん
建築確認
建築物の新築や増改築等を行う際、建築主が建築物の工事着手前に、その計画が建築基準法他の関係法令にも適合しているかを、建設地を管轄する地方公共団体等の指定確認検査機関に確認を受けることをいい、法律で義務づけられています。
けんちくきじゅんほう
建築基準法
国民の生命、健康及び財産の保護を図り、もって公共の福祉の増進に資することを目的として、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低の基準を定める法律。
けんちくきょうてい
建築協定
敷地や建築物に関する民間の協定で、特定行政庁の認可を受けたもののこと。建築協定では、ある地域の土地所有者等の全員が合意することにより、「敷地の最低面積」「敷地境界線からの外壁の後退距離の最低限度」「建築物の耐火性」「建築物の用途」「建築物の階数」「建築物の色彩や意匠」「設備の設置場所」などを規制し、良好な街並みや環境が保全されるというメリットがあります。
けんちくじょうけんつきとち
建築条件付き土地
土地の売買において、一定の期間内に特定の建設会社と建築工事請負契約を締結することが条件になっているものです。一定の期間内に建築工事請負契約が成立しなかった場合は土地の売買契約は契約は白紙解除となり、手付金や預かり金等売主に支払い済みの金銭は買主に全額返還されます。
けんちくめんせき
建築面積

建築物の柱・壁の中心線で囲まれた部分の水平投影面積のこと。
ただし1メートル以上突き出たひさしや軒等がある場合には、そのひさし、軒等の先端から1メートル後退した線までが建築面積となります。

けんぺいりつ
建ぺい率

建築面積を敷地面積で割った値のこと。
建築する建物の建ぺい率の限度は、用途地域ごとに、都市計画によってあらかじめ指定されています。

こうぎょうせんようちいき
工業専用地域
工業の利便を増進するため定める地域
こうぎょうちいき
工業地域
主として工業の利便を増進するため定める地域
こうく
甲区
登記記録において、不動産の所有権に関する事項を記載した部分のこと。
こうさくぶつ
工作物
土地に定着する人工物をすべて言います。建物だけではなく、広告塔なども「工作物」です。次のような工作物は建築確認の申請が必要となり、建築物と同じように扱います。・高さが2mを超える擁壁・高さが4mを超える広告塔等
こうじかかく
公示価格
地価公示法に基づき国土交通省の土地鑑定委員会が標準地を選び、毎年1月1日現在の宅地標準地について国土交通省が公表する価格。公示価格は、国土交通省土地総合情報ライブラリーの地価公示で調べることができます。
こうじかんりょうけんさ
工事完了検査
建築確認を受けなければならない建築物の工事を完了した場合、工事完了の日から4日以内に建築主事到達するように届出し建築主事等の検査を受けなければなりません。検査の結果、適法と認めれば建築主事等は検査済証を交付しなければなりません。
こうず
公図
法務局出張所に備え付けられている地図で、土地が一筆ごとに書かれており、土地の道路付きや隣接関係を知る手立てとして利用されています。登記所で閲覧し、写しを取ることができますが法的な効力はありません。
こうどう
公道
所有者(管理者)が国あるいは地方自治体で、そのいずれかが管理し責任を負っている道。
こうどちく
高度地区

用途地域内において、日照、通風、採光など市街地の環境を維持し、また土地利用の増進を図るため、建築物の高さの最高限度または、最低限度を定めている地区。
「住居専用地域」など良好な住環境を維持するために最高限度を定めた地区と、土地の高度利用促進のために最低限度を定めた地区とがあり、各市町村が決定することとなっています。

こうどりようちく
高度利用地区
市街地において土地の高度利用を指定した地域地区のひとつで、端的に言うと巨大ビル群を建てて道路を整備し街を活性化するもので、同じく街の活性化を目的とする市街地再開発事業は高度利用地区内で行われます。この地区では容積率の最高限度と最低限度、建蔽率の最高限度、建築面積の最低限度、壁面の位置の制限が都市計画で定められ、周辺のオープンスペースの確保、土地利用の細分化の防止、市街地の環境の向上が図られます。建て替えを迫られる小規模ビルの所有者も出てきますが、その場合には都市計画法によって 軽減や資金の斡旋その他の援助を受けることが出来ることになっています。
こうぼめんせき
公簿面積
登記簿の表示面積のこと。
こくどほうのとどけで
国土法の届出
1974年に制定された国土利用計画法により、土地の投機的取引や地価の高騰等を防ぐために、一定規模以上の土地の売買等をする場合に事前の届出または許可が必要とされていました。しかし、バブルの崩壊に伴い地価も下落したため、1998年に一定規模以上の土地取引に対し事後の届出制に変更される等規制緩和が行われました。但し注視区域、監視区域、規制区域では事前の届出が必要です。
こていしさんぜい
固定資産税
毎年1月1日現在において、土地・家屋等を所有している者に対し、市町村が課税する地方税のこと。
こていしさんぜいひょうかがく
固定資産税評価額

固定資産課税台帳に記載された土地・家屋の評価額のこと。
この固定資産税評価額は、毎年度の初めに市町村から送付されてくる固定資産税の「納税通知書」に添付されている「課税資産明細」に記載されています。

ことにおけるれきしてきふうどのほぞんにかんするとくべつそちほう
古都における歴史的風土の保存に関する特別措置法

古都の伝統的環境を保全することを目的として、昭和41年に制定された法律で、古都の歴史的風土を保存するために「歴史的風土保存区域」や「歴史的風土特別保存地区」を定め、建築行為等を届出制や許可制としています。
※京都市、奈良市、鎌倉市、天理市・橿原市・桜井市・斑鳩町・明日香村および逗子市

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