研究報告

電磁波伝播特性を用いた木造大壁躯体の含水率評価に関する研究

#安全・安心

#耐久性

積水ハウス株式会社/2020年3月

木造住宅を長期にわたって安心して住み続けていただくためには、住宅の現状を把握できる正確な点検・診断技術が必要になります。
柱や梁などの構造躯体は内外装の各部材に覆われ、直接目視で確認することができないため、内部で劣化が進行していても分からないといった問題があります。

そこで本研究では、壁内にある木造躯体の含水率状態を非破壊で診断するため、広島大学と共同で、コンクリートの鉄筋探査などに使用されている電磁波レーダー計測機器を用いた検討を行いました。
その結果、外壁の種類、使用機器の周波数帯の影響はほとんど見られず、外壁側から壁内にある含水率50%以上の高含水率状態の木材と標準状態の木材を画像データから判別することが出来ました。

実大壁モデルを用いた壁内木材の計測状況

実大壁モデルを用いた壁内木材の計測状況

計測結果の一例

計測結果の一例