コンプライアンス・リスクマネジメント 自然災害発生時の対応

自然災害発生時の対応

積水ハウスグループは、大規模自然災害等で被災したお客様の住まいをいち早く復旧させるとともに、応急仮設住宅を含めた新たな住まいを提供することを住宅メーカーの使命と認識し、全社的な方針・方策を規定した「自然災害対策アクションプログラム」を策定しています。

まず被災地域の従業員やその家族の安否・被災状況等を早急に把握することが復旧に向けたアクションの第一歩です。初動のスピードが、事業所等のサポート体制の編成や全社的な支援要請を早めることにつながり、迅速なお客様サポートを可能にします。そのため、各事業所での定期的な避難訓練等の実施はもちろん、全社員に災害発生時の対処法や安否報告等のルールを示した「自然災害発生時の初動カード」を常時携行させています。

2019年度は10月の台風15号・19号及びその後の豪雨により東日本を中心に大きな被害が発生し、当社住宅でも1300棟を超える床上・床下浸水被害が発生しました。従業員とその家族の安否・被災状況を確認する一方で、本社に災害対策本部を設置し、東北工場を主な基点とした支援物資の輸送、全国各地からの応援部隊の組織化など、現地対策本部と協力して浸水被害に遭ったオーナー様宅の泥出しや補修などに迅速に対応致しました。

加えて、当社定休日にオーナー様からのご相談や緊急の修理依頼に対する「休日受付センター」を大阪市と横浜市に設置、平時より一体・補完運営を行い、大規模災害発生時などで一方が稼働できない状況下では、他方が補完運営する体制を整え、被災地域のカスタマーズセンター、リフォーム営業所と連携し「災害受付センター」としての役割を担い、オーナー様をサポートしています。

写真:被災地事業所の会議室を全国からの支援スタッフの詰所として活用

被災地事業所の会議室を全国からの支援スタッフの詰所として活用

BCP(事業継続計画)の整備

大規模自然災害の発生に対処するため、事業活動の継続を視野に入れた
BCP

BCP(事業継続計画)

Business Continuity Planの略。企業が自然災害などの予期しない緊急事態に遭遇した場合に、重要業務に対する被害を最小限にとどめ、最低限の事業活動の継続・早期復旧を行うために事前に策定する行動計画のこと。

基本方針を策定しています。今後高い確率で発生するといわれている「南海トラフ巨大地震」では、当社が本社(梅田スカイビル)を構える大阪市も甚大な被害が想定されるため、本社ビルでの業務継続が困難となった場合に備え、本社における災害対策本部の設置・運用マニュアルを策定、本社被災時には、東京拠点(港区赤坂)と総合住宅研究所(京都府木津川市)を代替拠点として会社の事業を継続します。今後も研修や訓練等を定期的に実施し、マニュアルの検証・見直しを図っていきます。
そして、住まいづくりには多数の部材・部品が必要なことから、取引先各社のBCM(事業継続マネジメント)にも注力しており、「災害初動体制訓練」を実施しています。訓練を通じて、取引先各社のBCMの現状を確認するとともに、迅速な情報収集および対策の早期立案ができる体制へのステップアップを図っています。
国際事業を展開する当社では、海外で現地従業員や出張者が自然災害やテロ・暴動に巻き込まれるリスクがあります。そのような場合、本社関連部門で迅速に情報共有を図り対応を行います。