国内初「ICタグ」を活用した「次世代型ゼロエミッションシステム」を全国展開

積水ハウス株式会社/2010年4月8日

 積水ハウス株式会社は、住宅の施工現場で発生する廃棄物の削減と再資源化を促進するため、日本国内で初めてとなる「ICタグ」を活用した「次世代型ゼロエミッションシステム(以下、本システム)」の全国展開を平成22年11月末までに達成します。


 当社は平成12年よりゼロエミッション (※1) の取り組みを開始し、平成16年に廃棄物処理法の特例制度である「広域認定」(※2) を建設業界で初めて取得しました。この「広域認定」により廃棄物処理を中間処理業者任せにせず、廃棄物の回収から再資源化までを一貫して自社グループで分別・管理する体制を構築し、マテリアルリサイクル率の向上に努めてまいりました。その結果として平成14年の生産工場でのゼロエミッションに続き、平成17年に新築施工現場、平成18年にアフターメンテナンス、平成19年にリフォーム施工現場におけるゼロエミッションを達成しました。

 

(※1) 積水ハウスでは、ゼロエミッションの指針を「資源のリサイクルを徹底し、熱回収を伴わない焼却、廃材の埋立処分を一切行わないこと」と定めています。

(※2) 広域認定とは、回収やリサイクルを行う場合、仕組みが整備されているなど環境大臣に認められた場合に限り、廃棄物処理法の規制が緩和される特例制度。複数の都道府県にまたがる廃棄物移動に必要な各行政の許可が不要になります。


 さらに平成19年1月からは施工現場で27種類に分別された建築廃棄物の回収袋に「ICタグ」を貼付し、廃棄物の種別と発生量の精緻なデータ集計と分析を可能にする本システムを国土交通省の助成事業として全国22の支店で試験的に展開しました。今般、一部、環境省の助成を受けて本システムを全国展開するための体制を整え、本格運用を開始するものです。

 

 本システムは、住宅の各施工現場で分別された27種類の廃棄物の種別と発生量、排出時の状況について「ICタグ」を活用したIT技術を用いて、より正確に把握し、集計したデータを1棟ごとに分析・評価できます。これらの結果を開発・設計部門、生産部門、施工現場などへフィードバックすることで、廃棄物の削減とより有効な資源の活用を実現し、環境負荷の低減とコストダウン、廃棄物のトレーサビリティのさらなる強化につなげます。


 なお、本システムの導入により平成22年度は住宅の施工現場で発生する廃棄物発生量について前年度比10%削減を目指します。



 「ICタグ」利用ゼロエミッションシステムの全国展開は国内初(ICタグ初期導入160万枚)
 「広域認定」に基づく自社管理に加え、「ICタグ」の活用でトレーサビリティをさらに強化
 廃棄物の種類と発生量を正確に把握し、各部門へフィードバックして廃棄物発生量を削減





■「次世代型ゼロエミッションシステム」の流れ




【導入効果】


 廃棄物のトレーサビリティを強化
 廃棄物データの分析により削減効果の把握
 分別状況(不具合など)評価を施工現場にフィードバックし作業改善
 分析結果を資源投入量の最適化や部材レベルを含む環境配慮型商品の開発に活用
 廃棄物の削減と資源の有効活用により、実施3年後には年間約3億円のコストダウンを見込む



☆積水ハウスのゼロエミッションの取り組みの詳細は  こちら








<本件に関するお問合せ先>

積水ハウス株式会社
広報部
(大阪) 06-6440-3021
(東京) 03-5575-1740

※掲載内容は発表時点のものであり、現在の内容と異なる場合がありますのでご了承下さい。