オリジナル「ハイブリッド換気システムⅢ」 平成15年度省エネ大賞会長賞を受賞

積水ハウス株式会社/2004年1月26日

 積水ハウス株式会社のオリジナル住宅換気システム「ハイブリッド換気システムⅢ(VSY-20S)」が平成15年度省エネ大賞「省エネルギーセンター会長賞」を受賞しました((財)省エネルギーセンター主催・平成16年1月16日同センター発表)。

 
 
 

 同システムは、住宅室内の快適な空気環境を実現するため住宅全体を計画換気し、住まいの高気密・高断熱の技術を支える独自の換気システムです。自然換気と機械換気を効率的に組み合わせることで、ランニングコストの大幅な低減を実現しました。当社の戸建住宅向けのオリジナル換気システムで、東芝キヤリア株式会社(社長・池田宏氏、本社・東京都港区港南2-12-32)と共同開発しました。

 

「ハイブリッド換気システムⅢ」の特長

1.ハイブリッドシステムによる一定風量の制御
 
  温度差や風圧などによる自然の換気力と風量センサー制御による機械換気・ダンパーの組み合わせにより、常に一定の換気量を保ちながらランニングコストの低減を実現しました。
   当社従来品の約1/5、一般のシステムの約1/9)     
※当社試験データに基づく。

  

例えば、室内外の温度差の大きい冬季や風の強いときなどは、自然の換気力をダンパー制御により抑制し、換気量が多くなりすぎないようにします。また、夏季など自然換気量が不足する場合は、ファンの回転数を高めるなど、きめ細かなファン制御により必要な換気量を確保します。
 
 

条件

●2001年茨城県古河市においてハイブリッドⅡでの自然換気量を実測。

 

●2月、7月の自然換気量と時間比率を基にハイブリッドⅡ、Ⅲの制御内容(消費電力)をシミュレーション。(2月×4ヶ月)+(7月×8ヶ月)として年間を試算。

 

●電力単価は23円/kWhとして試算。

 

2.自動省エネ運転制御

 
ハイブリッドシステムによる定風量制御に加え、さらに冬季は温度センサーの働きにより、室内の暖気を外に逃がさないよう自動的に基準となる風量を約20%ダウンさせ、暖房負荷を低減します。
3.高効率ファンモーターと低圧損送風機
 

 

エネルギー効率が高いDCファンモーターの採用により、消費電力を従来のACモーターの約1/3に抑えることができます。最大で35段階のきめ細かな制御が可能で、ファンの運転時も音が静かで気になりません。また、自然換気を有効利用するための高効率で低圧損タイプのシロッコファンを新たに開発しました。

 
 
 

24時間換気システムは、建築基準法の改正に伴い、平成15年より設置が義務付けられていますが、この「ハイブリッド換気システムⅢ」は、当社戸建住宅で標準採用している換気システムの約8割を占めています。

 

当社では、住宅の断熱性能を高めるため、これまでも一般の「新省エネ基準」の仕様に比べ冷暖房エネルギーを約35%削減できる「次世代省エネ仕様」を標準にし、業界トップレベルの空気環境対策(シックハウス対策)を施すなど、住まいにおける環境配慮技術を推進してきました。今回受賞の「ハイブリッド換気システムⅢ」はこれらの高気密・高断熱住宅の技術を支える設備のひとつとして開発・改良を重ねてきたものです。今後も先進の環境配慮技術で安全・安心で快適な住まい、長寿命で環境にも人にも優しい住まいづくりを推進してまいります。

 
本件に関するお問い合わせ先 
積水ハウス株式会社
広報部
TEL06-6440-3021
東京総務部
TEL03-5352-3113