「RFタグ活用による次世代型資源循環システム」が
第10回「自動認識システム大賞」(フジサンケイビジネスアイ賞)を受賞

積水ハウス株式会社/2008年7月24日

 この度、積水ハウス株式会社の「RFタグ (※1) 活用による次世代型資源循環システム」が、社団法人日本自動認識システム協会(所在地:東京都千代田区、会長:藤田 東久夫 氏)が主催する第10回「自動認識システム大賞」 (※2) の「フジサンケイビジネスアイ賞」を受賞しました。
(平成20年7月17日に同協会が発表済、同年9月10日東京ビッグサイトにて表彰式を予定。)

 

(※1) 「RFタグ」とは電磁波を用いてデータを記録または読書きを行い、アンテナを介して通信を行うタグ状の媒体のことで、一般的に「ICタグ」「電子タグ」等と呼ばれています。

(※2) 「自動認識システム大賞」は、先進的、かつ、その効果が極めて顕著である自動認識関連のシステムや技術に対し、自動認識システム等の健全な発展と普及・啓発を目的として社団法人日本自動認識システム協会が表彰するものです。

 

 積水ハウスでは、工場や建設現場で発生する廃棄物処理について「熱回収を伴わない焼却や、廃材の埋立処分を一切行わず、資源のリサイクルを徹底する」と定め、中間処理業者任せではなく自社の管理下で廃棄物の再資源化を積極的に推進し、資源のリデュース・リユース・リサイクルを行ってきました。廃棄物の回収から再資源化までの工程を一貫して当社グループで管理する資源循環システムを構築することで、業界ではじめて生産工場、新築施工現場、アフターメンテナンス部門、リフォーム施工現場の4部門におけるゼロエミッションを達成しています。

 

 今般受賞した「RFタグ活用による次世代型資源循環システム」は、各新築施工現場で27種類に分別された建築廃棄物の袋に「RFタグ」を貼付し、専用の読取機などを効果的に用いて廃棄物の重量を測定するとともに、排出時の状況を正確に把握し、一邸ごとの廃棄物量を集計・分析するシステムです。平成19年1月より全国にある当社事業所において順次、試験運用を開始している(平成20年7月現在で19支店にて運用)本システムは、株式会社日本総合研究所(本社:東京都千代田区、社長:木本 泰行 氏)と共同で構築し、国土交通省の助成事業である「住宅・建築関連先導技術開発助成事業」として、平成18年度、19年度に引き続き、今年度においても採択されています。

 

 本システムの導入により、現場ごとの廃棄物の種類や排出量の把握がこれまで以上に正確にでき、廃棄物排出量の抑制にもつながります。さらに集計したデータを分析・考察し、商品開発・部材設計・生産工程・施工工程などへフィードバックすることで、より有効な資源利用を促進するとともに、システム全般の改善にもつながり、廃棄物の処理に係る費用や新築現場に投入する建材費・輸送費等の削減にも効果があります。
 今後も、本システムの導入効果の測定・分析を進めるとともに、導入コストの削減等を図りながら積水ハウスグループ全体の体制を整備し、本格導入に向け検討を進めてまいります。

 

 

<参考資料>

 

■「RFタグ活用による次世代型資源循環システム」の流れ

 平成17年7月に達成した新築施工現場におけるゼロエミッションでは、施工現場において発生した廃棄物を27種類に分別し、地域ごとの集荷拠点を経由した後、自社工場内に設置した「資源循環センター」でさらに約60種類に分別します。本システムでは、排出された廃棄物量を「RFタグ」やIT技術を用いて測定し、一邸ごとに集計・分析することで排出時の状況を正確に把握し、有効な資源利用を促進させるとともに、廃棄物発生量の抑制につなげています。

 

1「新築施工現場」において

(1)廃棄物を27種類に分別する。

 
(新築施工現場での分別作業)

(2)分別された廃棄物回収袋ごとに「RFタグ」を取り付ける。

 
(RFタグ取り付け)

(3)収集運搬回収担当者が専用の読取機(PDAリーダライタ)を使って「RFタグ」を読み取り、重量を測定する。

 
(読取・計測)     

 
 

2.「集荷拠点」において

(4)「RFタグ」を取り付けた廃棄物回収袋を大型の廃棄物回収容器(フレコンバッグ)にまとめ、「UHF・RFタグ」を取り付ける。

 
(回収袋をフレコンバッグへ)

 
(UHF・RFタグ取り付け)

(5)各現場より回収した廃棄物回収袋を計測(確認のための計測)する。

 
(集められた回収袋の計測)

(6)廃棄物回収容器(フレコンバッグ)を回収車両に積み込み、「UHF・RFタグ」を 読み取る。

 

3.「資源循環センター」において

(7)回収車両の搬入時に、同センターのゲートにおいて「UHF・RFタグ」データを読み取る。

 
(資源循環センターのゲート)

(8)データ読み取り後、「UHF・RFタグ」を回収する。

(9)廃棄物回収袋の「RFタグ」を、分別状況をチェックしながら回収する。

(10)廃棄物を約60種類に再分別する。

 
(約60種類に再分別)

 

4.データの集計・分析・フィードバック

(11)現場ごと・分別種類ごとの廃棄物発生量を集計する。

(12)支店ごと・工事店ごと・職人ごとの廃棄物発生量を分析する。

(13)開発部門・生産部門・施工部門へデータをフィードバックし、廃棄物発生量の抑制につなげる。


 

<本件お問合せ先>

積水ハウス株式会社
広報部
(大阪) 06-6440-3021
(東京) 03-5575-1740

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