北海道洞爺湖サミットにおいて世界に発信された「ゼロエミッションハウス」積水ハウス関東工場「ゼロエミッションセンター」にて公開開始

積水ハウス株式会社/2008年11月13日

 

  北海道洞爺湖サミット開催に合わせて展示された「ゼロエミッションハウス」
(後方は国際メディアセンター 2008年7月撮影)

 

積水ハウス株式会社はこのたび、本年7月に開催された北海道洞爺湖サミットに合わせて展示された「ゼロエミッションハウス」を、当社の関東工場(茨城県古河市)の「ゼロエミッションセンター」内に移設し、「茨城県次世代エネルギーパーク」の見学施設として、11月28日(金)から広く一般の方々に公開することとなりました。

 

「ゼロエミッションハウス」はサミット開催期間中、経済産業省主催のもと 、国内外の報道関係者が集まる「国際メディアセンター」に隣接して展示され、大容量の太陽光発電システム・家庭用燃料電池・高効率照明・省エネ家電などの、地球温暖化防止についての日本の最先端エネルギー・環境技術を集結した近未来型住宅として広く世界に発信されました。積水ハウスは、当社の工業化住宅の高い耐震性や省エネ性能など優れた技術を提供し、「ゼロエミッションハウス」の建設に協力いたしました。

※共催:(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構、(独)産業技術総合研究所、(財)新エネルギー財団

 

積水ハウスは、「ゼロエミッションハウス」において、最新の「省エネ技術」と「創エネ技術」を組み合わせることにより、快適な生活を実現しながらも、住宅の建設から生活時、解体にいたるまでのライフサイクル全体のCO2排出量を削減する実際の取り組みを、広く一般の方々に公開します。また「ゼロエミッションセンター」内の「資源循環センター」において、建築廃棄物に対するゼロエミッションの取り組みについて紹介します。当社は、地球環境保全に取り組む先進企業として、今後とも、生活時及び生産時のCO2排出量削減資源循環の取り組みを積極的に推進します。

 
 

■積水ハウスのゼロエミッションへの取り組みについて

 

<1> 「住宅からのCO2排出オフ」 への取り組み 

当社は、2005年6月から快適な暮らしを実現しながら居住時に排出されるCO2を削減する取り組み「アクションプラン20」を推進しています。さらに2008年4月には、先進の省エネ技術によりCO2排出量を低減し、残りのCO2排出分について、太陽光発電システムと家庭用燃料電池の発電による削減効果で差し引きがほぼゼロになる「CO2オフ住宅」の販売を開始しました。このたび公開を開始する「ゼロエミッションハウス」は、「CO2オフ住宅」をさらに一歩進めた地球温暖化防止の先端技術を集結した住宅で、住宅の建設から生活時、解体までのライフサイクルにおけるCO2排出量を、太陽光などの自然エネルギー発電によるCO2削減量で相殺する、理想的な「住宅からのCO2排出オフ」を実現するエコロジーな住宅です。

 

<2> 「建築廃棄物オフ」 への取り組み

当社は地球温暖化防止対策の一環として生産工場と施工現場のゼロエミッションに取り組み、2002年に全国6ヶ所の生産工場においてゼロエミッションを達成、2005年に新築施工現場で、2006年にアフターメンテナンス部門で、2007年にはリフォーム施工現場においてゼロエミッションを達成しました。
当社では建築廃棄物処理に関するゼロエミッションの指針を「単純焼却ゼロ、埋め立て処分ゼロ」と定め、中間処理業者任せでなく自社の管理下で建築廃棄物の再資源化を推進し、資源のリデュース・リユース・リサイクルに取り組んでいます。

 

<3> 「ゼロエミッションセンター」 について 

当社関東工場内の「ゼロエミッションセンター」は、「ウェルカムホール」「ゼロエミッションハウス」「資源循環センター」にて構成されます。「ウェルカムホール」においては当社の住宅のライフサイクル全般を通したゼロエミッションへの取り組みを紹介し、「ゼロエミッションハウス」においては「住宅からのCO2排出オフ」への実際の取り組みを見学いただくとともに、「資源循環センター」においては「建築廃棄物オフ」への取り組みについて見学いただくことが可能です。

 

積水ハウスのゼロエミッションへの取り組み

「ゼロエミッションセンター」の施設構成

 
 

■ 「ゼロエミッションハウス」について

 

<1> 「茨城県次世代エネルギーパーク」の見学施設

当社は「ゼロエミッションハウス」を「茨城県次世代エネルギーパーク」の見学施設として、11月28日(金)から広く一般の方々に公開します。
「次世代エネルギーパーク」事業は、地球環境と調和した将来のエネルギーのあり方について理解の増進を図ることを目的として経済産業省が推進している事業です。茨城県においてはこの事業を積極的に展開するために、本年7月に「茨城県次世代エネルギーパーク推進協議会」が設立されました。積水ハウスの「ゼロエミッションハウス」は、当推進協議会の見学施設として、我が国の次世代エネルギーのあり方について理解増進を図るとともに、最先端のエネルギー・環境技術を広く一般の方々に公開します。

 

「茨城県次世代エネルギーパーク」としての公開内容

  所  在

  〒306-0213 茨城県古河市北利根8

  交通手段

  JR宇都宮線「古河」駅からタクシー20分

  開館時間

  10:00~17:00(見学は10:00~、13:00~、15:00~ の3回)

  休 館 日

  土日祝祭日、 積水ハウスの休日(年末年始休日・夏季休業日・創立記念日8月1日)

  料  金

  無料

  案  内

  案内あり

  予  約

  要予約 (TEL : 0280-92-1531 積水ハウス関東工場総務部)

 

<2> 「ゼロエミッションハウス」の建物概要・特徴

「ゼロエミッションハウス」は、地震動エネルギー吸収システム「シーカス」とハイブリッド光触媒塗装「タフクリア―E」を施した「エコルデック」外壁を搭載した軽量鉄骨造りの平屋建て(延床面積 196.57㎡)の、全体として日本の伝統美を感じさせる「和」のテイストで仕上げた建物です。

 
 

「ゼロエミッションハウス」平面図

 
  軽量鉄骨造りの構造躯体   制震構造「シーカスフレーム」  光触媒塗装「タフクリア-E」を施した「エコルデック」外壁
 

<3> 主な温暖化防止技術

「ゼロエミッションハウス」は、さまざまな「省エネルギー技術」「創エネルギー技術」「省資源技術」を組み合わせることで、快適な生活を実現しながらも、住宅の建設→生活→解体廃棄までのライフサイクルにおけるCO2排出量を、太陽光などの自然エネルギー発電によるCO2削減量で相殺する、理想的な「住宅からのCO2排出オフ」を実現する温暖化防止技術の最先端を誇る住宅です。

 

○「省エネルギー技術」

 

 

 

  緑化屋根

  計画換気システム サイクロンユニット

工業化住宅

住宅設計の自由度と高強度を両立する公的認定を取得した当社独自の構法。高断熱・高気密仕様により省エネ性や快適性などを向上させています。

 

制震構造(地震動エネルギー吸収システム「シーカス」)

特殊なダンパーで建物の揺れにブレーキをかけ、地震の振動エネルギーを熱エネルギーに変換して吸収します。繰り返しの地震にも効果を発揮します。

 

緑化屋根 (開発中)

屋根の北面に、CO2を効率よく固定化するスナゴケを配置。屋根面と室内の温度上昇を抑制し、夏のヒートアイランド現象予防に効果を発揮します。

 

計画換気システム

全室の空気を24時間機械制御する熱交換方式「アメニティ換気システムII」サイクロンユニット等により花粉の室内への侵入を大幅に低減します。

 

真空断熱ガラス

高断熱性能の真空ガラスとLow-Eガラスで構成したハイブリッドな複層ガラス。住宅の北面にも明るい大空間が設計できます。(日本板硝子株式会社の製品)

 

「5本の樹」計画

「3本は鳥のために、2本は蝶のために。」地域の気候風土に適した在来樹種を植えることで、自然と共存する庭づくりをすすめ、生態系の再生にも貢献します。

 

○ 「創エネルギー技術」 

 

 太陽光発電システム

 

太陽光発電システム

屋根の南面に、太陽エネルギーを有効に活用しかつ建物の外観のデザイン性を損なわない大容量14.5kWの瓦型太陽光発電システムを搭載。

 

家庭用燃料電池システム

水素と酸素を燃料として、家庭で高効率に電気とお湯を作り出すコージェネレーションシステム。CO2排出も少なく、環境に優しいエネルギーシステムです。

 

小型風力発電機

超軽量化、低騒音化、風速50m/sまで連続運転可能な制御技術などにより、あらゆる場所で安定した発電を実現します。(ゼファー株式会社の製品)

 

○ 「省資源技術」

 

 「リボーンガラス」

 

再生ガラス建材 (開発中)

再生ガラス建材「リボーンガラス」は、内装系・外装系を問わない建材として再生ができ、原材料の95%を廃ガラスで賄える高効率の技術。

 

間伐材・廃棄木材利用木質材料

住宅解体時に発生する廃木材や間伐材を原料とし、独自の成型技術により柱や梁などの構造材へと再生した木質材料。(積水化学工業株式会社の製品)

 
 
 

■ 「資源循環センター」について

 

<1> 「自然界への建築廃棄物の排出ゼロ」の取り組みについて

当社では、全ての生産・施工・リフォームによる建築廃棄物を捨てることなく、資源として100%リサイクルするゼロエミッションを達成しています。施工現場における建築廃棄物の回収においては、住宅業界初となる廃棄物の輸送・処理に関する環境大臣認定の「広域認定制度」を取得し、再資源化まで責任ある管理を行っています。

 

 

<2>  「資源循環センター」における取り組み

施工現場において27種類に分別された建築廃棄物は、各現場から回収された後「資源循環センター」に集められ、そこでさらに最大80品目に分別されます。これらの建築廃棄物は「マテリアルリサイクル」として素材別に建築材料や梱包材などに生まれ変わり再資源として利用されるほか、「サーマルリサイクル」などエネルギーとして再利用されます。

 

 
 
 

<本件お問合せ先>

積水ハウス株式会社
広報部
(大阪) 06-6440-3021
(東京) 03-5575-1740

※掲載内容は発表時点のものであり、現在の内容と異なる場合がありますのでご了承下さい。