住まいの図書館「住まい学大系」第二期 第101巻「五一C白書」(鈴木成文著)発刊
積水ハウス株式会社/2006年11月15日
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株式会社住まいの図書館は、出版事業の展開を目的として、昭和61年2月に積水ハウス株式会社の完全子会社として設立されました。この度、設立時から平成11年にかけて出版しました「住まい学大系」(全100巻)に続き、その第二期として第101巻「五一C白書 私の建築計画学戦後史」(鈴木成文著)を発刊いたします。 |
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株式会社住まいの図書館は、成熟期を迎えつつあった住宅産業がモノ中心の事業活動から文化面へのアプローチを始めようとしていた時期に、時代を先取りする企業活動の新しい展開としてその歩みをスタートさせました。長年にわたり積水ハウスが蓄積してきた住宅に関わる様々な研究成果を中心に、この関連の分野で活躍されている多くの識者・研究者の協力を得ながら、出版を通して広く社会の情報交流の機関としての活動を重ねてまいりました。 |
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「住まい学大系」は、第1巻「明治少年記」(藤島亥治郎著)に始まり、平成11年に記念すべき通巻100巻目となる「栖(すみか)十二」(磯崎新著)発行をもって一旦その活動に区切りをつけ、以降は既刊の重版発刊に努めてまいりました。しかしながら、その後も「住まい学大系」の新しい読者は後を絶えず、また全巻の編集長である植田実氏が、「住まい学大系」全100巻出版の功績などが評価されて2003年度日本建築学会賞の文化賞を受賞したことを機に、多くの関係者から出版再開を強く望む声が寄せられました。住まいの図書館では、この度それらの期待に応え、「住まい学大系」第101巻として建築学界の第一人者である鈴木成文氏による「五一C白書 私の建築計画学戦後史」を発刊し、「住まい学大系」第二期として新たなスタートを切ることになりました。なお、今後は年間2巻程度の新刊を継続的に発刊していく予定です。 |
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住まい学大系101巻 「五一C白書 私の建築計画学戦後史」 |
11月24日発行、小B6版、本文444頁+栞32頁、定価本体3,000円+税) |
発行/株式会社住まいの図書館 発売/株式会社ラトルズ |
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日本人の住まい回復を目指して鉄筋コンクリート造公営住宅普及のためにつくられた1951年度C型標準設計。当事者が書き下ろした建築計画学の戦後から現在に至る全史。 |
●戦後初期、鉄筋コンクリート造公営住宅普及のために1951年度の標準設計がなされた。初めてつくられた1949年度型の和室二間、台所という昔ながらの間取りから脱して、日本人家族の新生活にふさわしい理念的裏づけに徹する設計だった。寝食分離と親子のプライバシー確立を目指したA,B,C3タイプのうち、最も多く建設された最小規模のC型プランが戦後60年の今日まで繰り返し論議されている通称「五一C」である。これが現在の間取りに受け継がれていると見られる所以である。 |
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●東京大学吉武泰水研究室において、吉武氏とともにこの設計に全力を尽くした著者が、当時の状況を可能な限り再現し、さらにその後の建築計画学の流れと展開を逐一書き下ろした。年譜、事項・人名解説もすべて著者の手による労作であり、論議の前にまず資料を、とくに若い読者に手渡すことが本書の目標となった。多くの日本人が一切を失った戦後の生活現場がここにある。 |
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著者プロフィール : 鈴木成文(すずき・しげぶみ) |
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1927年、東京生まれ。1950年 東京大学第一工学部建築学科卒業、55年 同大学大学院(旧制)を終えて、57年 大阪市立大学理工学部建築学科専任講師、59年 東京大学工学部建築学科助教授、74年 教授、88年 定年退官、東京大学名誉教授。神戸芸術工科大学設立準備委員として吉武泰水氏の下、同大学の創設に参加、89年 開学に伴い神戸芸術工科大学教授、環境デザイン学科主任、95年 副学長を兼務。98年 定年退任と同時に同大学学長、神戸芸術工科大学名誉教授。2002年 任期を終えて退任した。工学博士。日本建築学会・芸術工学会名誉会員。(財)住宅総合研究財団理事。 |
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太平洋戦争後間もない東京大学卒業時より、吉武泰水助教授(当時)の下、建築計画学の理論確立に参加すると共に、戦後復興期における住居ならびに学校・病院等の公共施設計画の研究に従事、公営住宅初期の標準設計「五一C」型の設計には研究室の一員として参加、その後一貫して住居および集合住宅研究を推進すると同時に建築計画学研究の理論化に努めた。東京大学退官後は神戸芸術工科大学において「芸術工学」の発展とその教育に尽した。1979年には「集合住宅に関する一連の研究」により日本建築学会賞(論文)を受賞、2001年には「住まいを中心とした建築計画研究の確立と建築教育の発展に対する貢献」により日本建築学会大賞を受賞した。 |
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主な著書 |
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○『集合住宅 住戸』(1971年 丸善)、○『集合住宅 住区』(共著 1974年 丸善)、○『建築計画』(共著 1982年 彰国社)、○『「いえ」と「まち」住居集合の論理』(共著 1984年 鹿島出版会)、○『住居論』(共著 1987年 彰国社)、○『住まいの計画・住まいの文化』(1988年 彰国社)、○『集合住宅計画研究史』(共著 1989年 日本建築学会)、○『芸術工学概論』(共著 1990年 九州大学出版会)、○『住まいを読む現代日本住居論』(共著 1999年 建築資料研究社)、○『住まいを語る体験記述による日本住居現代史』(共著 2002年 建築資料研究社)、○『「51C」 家族を容れるハコの戦後と現在』(共著 2004年 平凡社)など |
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(参考)住まいの図書館 住まい学大系全100巻 |
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住まいの図書館出版局の既刊「住まい学大系」全100巻は、生活者の柔軟な発想と建築家や研究者の仕事の成果が交差する、社会に開かれた誰にでも語りかけられる読み物として多くの読者に親しまれてきました。全100巻の中には、90点におよぶ主要作品の紹介とともに自身の住宅設計への思いを綴った―安藤忠雄著「家」(第76巻)、戦後住宅史に残る名作といわれる自邸「私の家」の半世紀を描いた―清家清著「私の家白書」(第80巻)、シュールな感覚とラディカルな論理で建築の原理を模索し続ける住宅論―原広司著「住居に都市を埋蔵する」(第30巻)など、著名建築家の著書も多数含まれています。 |
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第一期「住まい学大系」全100巻 |
<本件に関するお問合せ先>
積水ハウス株式会社 広報部 ※掲載内容は発表時点のものであり、現在の内容と異なる場合がありますのでご了承ください。 |