gm マンション考 Vol.10
フィットする家具

フィットする家具

機能としつらい
心地よい空間をつくる上で欠かせないのが、その空間に調和する家具選び。
カーテンやAVなども、空間にフィットしてはじめて落ち着きがでてきます。
入居前後の家具選びから造作家具、レイアウトの仕方まで気を配って、心地よい空間をつくりましょう。
語り手紹介
左から、
積水ハウス株式会社福岡マンション事業部 設計長(一級建築士) 小山 理史
積水ハウス株式会社福岡マンション事業部 設計企画課長(一級建築士) 佐古田 智哉
積水ハウス株式会社福岡マンション事業部 分譲一課店長(インテリアコーディネーター) 一間 聡

イメージの統一が最も重要なキーワード

 「家具や照明のバランスは、イメージスケールで判断できます。それは家具やカーテン、照明、小物等が『軽』『重』の縦軸と『暖』『冷』の横軸のどの座標に位置するのかを判断するものさしです。形、素材、色など7つの観点から総合的に見ていくことで、トータルコーディネートがしやすくなります」(佐古田)
 「イメージの統一は、コーディネートの最もポピュラーな手法。イメージスケールの中で近い座標にあるもの同士でまとめていくと、空間にまとまりがでてきます」(市間)

イメージスケール

空間やお気に入りのものの色をキーカラーとして考える

 おすすめしたいのが、まず部屋全体のテーマカラーを決めるという方法。
 「グランドメゾンは住まいの床や壁、建具の色について、テイストに応じた3つの色調をご提案しています。空間全体のカラーイメージをまず考えて、家具や照明を考えていくと良いと思います」(佐古田)
 「何か一つ、お気に入りの色や素材のものを配して、他はシンプルにする方法もあります」(市間)
 「流行で色を決めてしまうと後々後悔することもあります。ライフスパンの長さを念頭に置く必要がありますね」(小山)
 「カーテンなどの面積の大きなものに濃い色やインパクトのある柄を選んでしまうと、その後が難しくなってしまうので要注意です。一つの空間で2~3色に抑えるのがコツなのです」(市間)
 空間の主役はそこに住まう方ご自身。まずはご自身の色を見つけることから始めてみましょう。

テーマカラー

家具のサイズと配置は住んで体感して考えるのがベター

 「お客様には可能であれば、まずお住まいになってから徐々に家具を揃えていってくださいとアドバイスしています。平面的な図面だけでは分かりにくいですから」(市間)
 「低めの家具で揃えると、空間は確実に広く、すっきり見えますよ」(小山)
 「何度も模様替えして、自分なりの心地よさを見つけると良いでしょう。家具を斜め45度に置いてみるなど、ひと工夫することで面白い空間使いができます」(市間)

家具のサイズとレイアウトのチェックポイント

単に”物をしまう”収納から美しく、楽しい収納へ

「造作家具は、収納という機能面でもインテリアの面でも、空間に効果的な演出を加えられる家具です。グランドメゾンでは間仕切り収納などの造作家具を設置することがありますが、壁や建具と調和させることで、しっかりコーディネートできるのが特徴です」(佐古田)

  • 造作家具
  • 造作家具

デザインだけでなく機能性やメンテナンスも考えて

 「カーテンには『調光』『遮蔽』『防音』『断熱』の基本機能に防炎、制電、消臭、撥水など付加機能もあります。デザインだけでなく機能面にも着目して選びたいですね」(佐古田)
  「カーテン地の種類も様々で、タイプによってイメージや機能が異なりますから、まずはその空間にどのようなイメージや機能を持たせたいかを考えてみましょう。また購入の際にはお手入れ方法のチェックも忘れずに」(小山)

カーテンイメージ

陰影のあるライティングで空間を立体的に、広々と見せる

 「インテリアの演出効果を高める照明は、空間を一様に照らすのではなく、陰影をつけることが大切です。まぶしくない自然な光量が疲れを感じず快適。そこに住む方のライフスタイルに応じて光の演出を考えてみると良いでしょう」(小山)

※ ここに掲載の情報は2005年時点の情報に基づいています。