今回のフォーラムについて

2022年に開催されたCOP15(生物多様性条約第15回締約国会議)で、生物多様性保全の世界目標「昆明・モントリオール生物多様性枠組み」が採択され、2030年ミッションとして生物多様性の損失を止め反転させる「ネイチャー・ポジティブ」が掲げられました。今年10月には、コロンビアで生物多様性条約COP16の開催を予定されており、COP15で採択された目標に対する取り組み進捗などについて議論される予定です。

日本国内においても、今年3月に、「ネイチャーポジティブ経済移行戦略」が公表されました。ネイチャー・ポジティブの取り組みが、自然資本に根ざした経済活動の新たなチャンスであることを示し、実践を促すなど、今後さらに民間企業をはじめ一人ひとりに「生物多様性保全」に向けた活動が求められると考えられます。
また、5月に閣議決定した第六次環境基本計画では、環境保全を通じた「ウェルビーイング/高い生活の質」が目的に掲げられました。

国内外でネイチャー・ポジティブに向けた取り組みが加速する中、積水ハウスは、「お客様の幸せ」と「ネイチャー・ポジティブ」の実現に向けて、社会に生物多様性保全の取り組みを広げたい、という想いから「都市の生物多様性フォーラム」を開催いたします。3回目となる今回は、積水ハウスの生物多様性保全の最新の取り組みや研究結果の紹介に加え、新たな試みとして、生物多様性保全効果の定量評価を行う各企業様とのパネルディスカッションを通じ、定量評価実施に至る背景や実践して分かったこと、そして今後の展望として都市の生物多様性保全におけるシナジーを探っていきます。

積水ハウスでは、2001年から造園緑化事業「5本の樹」計画を開始し、都市の生態系ネットワークの維持と復活を通して生物多様性保全を推進してきました。2021年には、株式会社シンク・ネイチャーおよび琉球大学久保田研究室との共同検証により、生物多様性保全効果の実効性について、世界で初めて都市の生物多様性の定量評価の仕組みを構築し、「ネイチャー・ポジティブ方法論」として公開しました。
本フォーラムの基調講演では、生物多様性保全効果の定量評価による効果や意義、実践に向けた新たな取り組みをはじめ、最新の研究から生物多様性と住まい手のウェルビーイングの関係性について発表します。そしてパネルディスカッションでは、業界を超えて人々の暮らしに密接に関わり、都市の生物多様性保全の定量的評価を勢力的に取り組む企業担当の方々にご登壇いただき、各社の定量評価の取り組み背景や事例を交えながら、都市の生物多様性保全におけるシナジーについて、探っていきます。

登壇者のご紹介

主催挨拶・基調講演

仲井 嘉浩

積水ハウス株式会社
代表取締役 社長執行役員 兼 CEO

京都大学工学部工学化学工業科卒。1988年積水ハウス入社。2012年経営企画部長。2016年常務執行役員 経営企画・経理財務担当。2016年取締役。2018年代表取締役社長。2021年より現職。

京都大学工学部工学化学工業科卒。1988年積水ハウス入社。2012年経営企画部長。2016年常務執行役員 経営企画・経理財務担当。2016年取締役。2018年代表取締役社長。2021年より現職。

ご来賓挨拶

浜島 直子

環境省 自然環境局
生物多様性主流化室長

2003年環境省入省。炭素税(現:地球温暖化対策税)の制度設計、自治体の温暖化対策への支援(環境モデル都市など)、公害健康被害者の補償、東電福島第一原発の除染等に携わる。
2012年にコーネル大学公共政策大学院にて修士号取得。2020年4月から千葉商科大学准教授として出向、2022年8月より現職となり、生物多様性の「当たり前化」に取り組む。2022年12月にモントリオールで行われた生物多様性条約締約国会議(COP15)や、2023年4月に札幌で行われたG7気候・エネルギー・環境大臣会合にも参加。

2003年環境省入省。炭素税(現:地球温暖化対策税)の制度設計、自治体の温暖化対策への支援(環境モデル都市など)、公害健康被害者の補償、東電福島第一原発の除染等に携わる。
2012年にコーネル大学公共政策大学院にて修士号取得。2020年4月から千葉商科大学准教授として出向、2022年8月より現職となり、生物多様性の「当たり前化」に取り組む。2022年12月にモントリオールで行われた生物多様性条約締約国会議(COP15)や、2023年4月に札幌で行われたG7気候・エネルギー・環境大臣会合にも参加。

基調講演

曽我 昌史

東京大学大学院農学生命科学研究科
准教授

2010年に東京農工大学農学部を卒業し、2012年に同大学大学院農学府修士課程を修了、2015に北海道大学大学院農学研究院で博士(農学)を取得。学位取得後、日本学術振興会特別研究員、東京大学大学院農学生命科学研究科助教を経て、2019年11月より現職。専門は保全生態学。現在は主に都市の生物多様性保全や生態系サービスの活用に関する研究に従事。

2010年に東京農工大学農学部を卒業し、2012年に同大学大学院農学府修士課程を修了、2015に北海道大学大学院農学研究院で博士(農学)を取得。学位取得後、日本学術振興会特別研究員、東京大学大学院農学生命科学研究科助教を経て、2019年11月より現職。専門は保全生態学。現在は主に都市の生物多様性保全や生態系サービスの活用に関する研究に従事。

久保田 康裕

琉球大学理学部教授
株式会社シンク・ネイチャー代表取締役

北海道大学農学部卒業、帯広畜産大学大学院修士課程修了、東京都立大学理学部大学院博士課程修了 博士(理学)。専門はマクロ生態学。世界中の森林生態系を巡る長期フィールドワークと、ビッグデータやAIを活用したデータサイエンスによって、生物多様性の保全科学を推進する。研究チームでスタートアップ「株式会社シンク・ネイチャー」を起業し、生物多様性地図化プロジェクト(J-BMP)など自然資本を見える化するテクノロジープラットフォームを構築し、生物多様性市場を創出することに挑戦している。

人と自然の共生社会

北海道大学農学部卒業、帯広畜産大学大学院修士課程修了、東京都立大学理学部大学院博士課程修了 博士(理学)。専門はマクロ生態学。世界中の森林生態系を巡る長期フィールドワークと、ビッグデータやAIを活用したデータサイエンスによって、生物多様性の保全科学を推進する。研究チームでスタートアップ「株式会社シンク・ネイチャー」を起業し、生物多様性地図化プロジェクト(J-BMP)など自然資本を見える化するテクノロジープラットフォームを構築し、生物多様性市場を創出することに挑戦している。

関連リンク

人と自然の共生社会

パネルディスカッション

久保田 康裕

琉球大学理学部教授
株式会社シンク・ネイチャー代表取締役

北海道大学農学部卒業、帯広畜産大学大学院修士課程修了、東京都立大学理学部大学院博士課程修了 博士(理学)。専門はマクロ生態学。世界中の森林生態系を巡る長期フィールドワークと、ビッグデータやAIを活用したデータサイエンスによって、生物多様性の保全科学を推進する。研究チームでスタートアップ「株式会社シンク・ネイチャー」を起業し、生物多様性地図化プロジェクト(J-BMP)など自然資本を見える化するテクノロジープラットフォームを構築し、生物多様性市場を創出することに挑戦している。

北海道大学農学部卒業、帯広畜産大学大学院修士課程修了、東京都立大学理学部大学院博士課程修了 博士(理学)。専門はマクロ生態学。世界中の森林生態系を巡る長期フィールドワークと、ビッグデータやAIを活用したデータサイエンスによって、生物多様性の保全科学を推進する。研究チームでスタートアップ「株式会社シンク・ネイチャー」を起業し、生物多様性地図化プロジェクト(J-BMP)など自然資本を見える化するテクノロジープラットフォームを構築し、生物多様性市場を創出することに挑戦している。

松本 恵

東急不動産ホールディングス株式会社
グループサステナビリティ推進部 部長

東急不動産入社後、2010年よりグループ全体のサステナビリティ戦略策定、環境取り組み、ESG 評価対応など幅広い業務を推進。2013年より、東急不動産ホールディングス グループサステナビリティ推進部を兼任。
大学特別講師、セミナー等多数登壇。共著「成長戦略と企業法制 サステナビリティ委員会の実務」(商事法務)
一級建築士。CASBEE建築評価員。

東急不動産入社後、2010年よりグループ全体のサステナビリティ戦略策定、環境取り組み、ESG 評価対応など幅広い業務を推進。2013年より、東急不動産ホールディングス グループサステナビリティ推進部を兼任。
大学特別講師、セミナー等多数登壇。共著「成長戦略と企業法制サステナビリティ委員会の実務」(商事法務)
一級建築士。CASBEE建築評価員。

井上 直樹

三菱地所レジデンス(株) 商品企画部 技術環境室
グループマネージャー

2008年三菱地所レジデンス(株)(旧藤和不動産(株))入社。土木、造園および土壌環境関連な どの業務に携わる。造園業務に関しては三菱地所レジデンス(株)が展開している事業におい て「5つのできること(守ること・育てること・つなぐこと・活かすこと・減らすこと)」 を掲げた生物多様性保全の取り組みとして導入している「ビオネット イニシアチブ」を 推進し、分譲マンションにおいて200棟以上に採用。また、「ABINC 認証」を10年連 続受賞中。
一級造園施工管理技士、一級土木施工管理技士。

2008年三菱地所レジデンス(株)(旧藤和不動産(株))入社。土木、造園および土壌環境関連な どの業務に携わる。造園業務に関しては三菱地所レジデンス(株)が展開している事業におい て「5つのできること(守ること・育てること・つなぐこと・活かすこと・減らすこと)」 を掲げた生物多様性保全の取り組みとして導入している「ビオネット イニシアチブ」を 推進し、分譲マンションにおいて200棟以上に採用。また、「ABINC 認証」を10年連 続受賞中。
一級造園施工管理技士、一級土木施工管理技士。

井阪 由紀

積水ハウス株式会社
ESG経営推進本部 環境推進部
環境推進部長 兼 環境マネジメント室長

2005年積水ハウス入社。戸建住宅の個人請負営業職を経て、国際事業部に在籍。東欧・アジア等に駐在、現地でのマーケティング・販売企画を中心に海外不動産開発事業を推進。19 年に広報・コミュニケーション部門においてESGテーマを担当。2022年8月より環境推進部、2023年11月より現職。事業活動におけるCO₂削減、ESG情報開示、生物多様性回復、CEなどの環境取り組み等を推進する。

2005年積水ハウス入社。戸建住宅の個人請負営業職を経て、国際事業部に在籍。東欧・アジア等に駐在、現地でのマーケティング・販売企画を中心に海外不動産開発事業を推進。19 年に広報・コミュニケーション部門においてESGテーマを担当。2022年8月より環境推進部、2023年11月より現職。事業活動におけるCO₂削減、ESG情報開示、生物多様性回復、CEなどの環境取り組み等を推進する。

八木 隆史

積水ハウス株式会社
ESG経営推進本部 環境推進部

1996年積水ハウス株式会社入社。事業所にて建物設計、エクステリア設計を担当し、2016年に環境推進部へ異動。積水ハウスが2001年から取り組む、生態系を配慮した造園緑化プロジェクトである「5本の樹」計画を推進。日本の豊かな自然を育んできた「里山」を手本とし、“3本は鳥のために、2本は蝶のために。地域に合わせた日本の在来樹種を”をスローガンとするこの取り組みは、持続可能な社会の実現に向けた貢献が評価され、グッドデザイン賞、地球環境大賞を受賞。そのほか、持続可能な木材調達「フェアウッド調達」など環境関連事業に携わる。一級造園施工管理技士、樹木医。

1996年積水ハウス株式会社入社。事業所にて建物設計、エクステリア設計を担当し、2016年に環境推進部へ異動。積水ハウスが2001年から取り組む、生態系を配慮した造園緑化プロジェクトである「5本の樹」計画を推進。日本の豊かな自然を育んできた「里山」を手本とし、“3本は鳥のために、2本は蝶のために。地域に合わせた日本の在来樹種を”をスローガンとするこの取り組みは、持続可能な社会の実現に向けた貢献が評価され、グッドデザイン賞、地球環境大賞を受賞。そのほか、持続可能な木材調達「フェアウッド調達」など環境関連事業に携わる。一級造園施工管理技士、樹木医。

2024年7月9日13時00分からライブ配信予定。視聴をご希望の方は下記よりお申込みをお願いいたします。

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※感染症対策への対応に関して
今後の新型コロナウィルス感染症の感染状況によっては、政府や自治体の方針にあわせて、イベントの開催を延期、中止または開催内容を変更させていただく場合がございます。