WORKS #1Close and Open
～Living with hot spring ～

太田　篤史Atsushi Ota

敷地の北・南・西は水路と道路に面しており、東隣地が空地、という立地です。
施主様より「温泉のある離れをつくりたい」、「家の中を外部から見えないように壁で囲いたい」、「8台分のガレージがほしい」、「お気に入りのシダレ桜を植えたい」というご要望をいただきました。
敷地境界は2mの壁で囲い、温泉の庭園部は中が見えないように2.8mの塀で囲いました。外壁をR型の曲線にして、道路境界からセットバックして配置することで、道路面への圧迫感を和らげるように配慮しました。
ガレージは県条例により交差点から5ｍ以上離す必要があったため、敷地の中央に配置。ガレージを挟むように本宅と離れをプランニングしました。外壁や石材、屋根形状を揃えることで、3棟が一体となって見えるように設計しています。
本宅はプライバシーとLDKへの光をコントロールするために、リビングを２階に配置し、2つのプライベートバルコニーによって光と緑を取り入れるようにしました。また、内装は白の600画タイルを貼って白を基調とすることで、お気に入りの家具が映えるように工夫しました。
離れの温泉は和風庭園を見ながら入浴できます。そして、2階スペースは花火大会の花火が見える位置に開口部を設けました。内装も本宅のモダンなテイストとは変化をつけ、和のくつろぎを演出しています。
メインのアプローチに入ると、シダレ桜が家族や来客を迎えてくれます。
住宅街の中で近隣に対してのプライバシーを確保しながら、外部空間に対して視線の抜けをつくることで、光や緑、そして奥行きのある開放感溢れる家をご提案させていただきました。