連層・繋ぐ家PORTFOLIO 25

CONCEPT

回遊する中2階が家族の気配を繋ぐ

開放的な空間で、周囲に気兼ねなく暮らしたい。
いつも家族の声や気配を感じられる家であってほしい。
そんなご家族の願いを、中2階を設けた多層空間で実現。
中2階を基点に回遊できるよう動線を繋いだことで、
離れた場所でひとりを楽しむ時間も
“家族がひとつの屋根の下にいる”安心感で包み込みます。

PLAN

2つのリビングとダイニングキッチンの連層によって、解放感と親密さを融合

お客様の来訪が多いオーナーご一家。
「家族だけのプライベートな空間を」というご要望にお応えして
1階には来客用リビングを、
2階には家族だけのセカンドリビングを配置。
中2階にはダイニングキッチン。
その両サイドに階段を配し、独立していながらも、
繋がっている感覚と家族の絶妙な距離感を創出しました。

中庭側の窓から明るい光が入るセカンドリビングは家族用のくつろぎ空間。高くのびる木々の梢は手が届きそうな近さで、爽やかな自然を身近に感じられる。
ダイニングキッチンからは、2階のセカンドリビング、1階のリビングへと視線が抜けるよう、硝子面材の手すりを採用。調理中も家族と会話のキャッチボールが楽しめる。
アクセントウォールで閉じた中庭は、リビングとフラットなレベルの部分と、その先の70cmダウンさせた部分で構成。ここでも多層空間の発想を活かし、木や石による自然に近い立体感のある造形が目を楽しませる。

MATERIAL

自然素材の質感を活かす

外観の邸宅感を際立たせる
アクセントウォールの石壁と木々の清々しさ。
外壁から中庭、室内まで連続する石壁や
軒裏から天井まで続くスギ材など、自然素材のもつ迫力と風合いが融合して
堂々たる存在感を醸し出しています。
室内の床材やダイニングキッチンの壁面収納の面材は
木目が美しく、上質感があるタモ材を使用。
地元九州の素材を活かしたシラス塗り壁が空間に柔らかさを与えています。

アクセントウォールの前面には、豊かな植栽を配置。石の質感と木々の爽やかさが街並に潤いを与えるよう配慮。
玄関からのアプローチは石壁と床のタイルが室内まで続き、素材を連続させることで内と外をつなぐ。

SPECIAL

ディテールにこだわった上質な空間づくり

中庭を包む外壁は、プライバシーを守りつつも、街と完全に遮断されないよう高さを計算。
中2階のダイニングやセカンドリビングからは、
外壁越しに街並の広がりが垣間見えて、街との繋がりを漂わせます。
エアコンやスイッチ、モニター等は壁厚や家具を利用して“見えない”ように。
余計なものを視界に入らない上質な空間が、心地良い暮らしへと導きます。

石壁に包み込まれた中庭と一体となった1階リビング。余計なものが目に入らないようディテールにこだわり、中庭の緑と自然素材がつくり出す上質で心地よい空間を存分に楽しめるように配慮。
中庭の5メートルを超すアオダモは、壁を越えて外からもその姿を窺える。他にもモミジやセッコク、ハイノキ等、そのまま山に生えているような自然な樹形のものを選択。バランスよく配置されたベンチでは、自然に包まれているような極上のひとときを楽しめる。
東側にはモダンな枯山水をイメージした庭を設定。和室の地窓からも、その風情を楽しめる。

福岡県 S邸

  • 敷地面積/330.39㎡
  • 延床面積/251.75㎡
  • 1F PLAN
  • 2F PLAN

PROFESSIONAL STAFF

プロジェクトマネージャー
久保田 我路
インテリアコーディネーター
島ノ江 四方子
コンストラクター
宮崎 泰介
プロジェクトマネージャー
久保田 我路
インテリアコーディネーター
島ノ江 四方子
コンストラクター
宮崎 泰介