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山の眺望の家岐阜県 M邸

Concept

山に抱かれ、山の主になる

雄大な山々の眺望と対峙し、癒される住まい。
多忙な日々を過ごされるオーナーのために、南側が傾斜地の高台であり、
ダイナミックな風景が広がるこの土地のポテンシャルをフルに活かすよう計画。
南東に面したどの場所からも美しい稜線が満喫できるよう、
60Mを超える間口の建物を雁行型に配置。
敷地、庭、建物のボリュームを違和感なく調和させることを考えました。
居心地の異なる二つのリビングと、建物奥まで光と自然を届けるみどりの中庭が
建物全体に落ち着きと安らぎをもたらします。

Plan

眺望と団らん、二つのリビング

南面だけでなく東側の山の美しい稜線まで、壮大な眺望を余すことなく見ることができる「眺望のリビング」は、バランスよく雁行するダイニングと、眺望を邪魔しないガラス手すりを設けたバルコニーテラスまで、ひとつながりの室内でどこからでも山の美しさが目に入る配置としました。
自然に抱かれ一体となる感覚が緩やかなくつろぎの時間を生み出します。
石貼りの壁を介して隣接するもう一つのリビングのコンセプトは「団らん」。
廊下を挟んで中庭のコートは、植物がお好きな奥様が、気兼ねなく緑を楽しめるように設けたもの。
コートはさらに奥に配した和室に緑の潤いと光を届け、南側の山の風景への視線の抜けとしても機能しています。
趣の違う二つのリビングが、動と静のそれぞれのシーンで、ご家族のくつろぎを演出します。

  • 001 センターコート周りには大開口で半戸外空間となる回廊を計画。床のタイル、石貼りの壁、組子障子等の素材に彩られ、上質な雰囲気を醸し出す。

    センターコート周りには大開口で
    半戸外空間となる回廊を計画。床のタイル、石貼りの壁、
    組子障子等の素材に彩られ、上質な雰囲気を醸し出す。

  • 002 「眺望」のリビングは180度に視界が広がる、“静”の空間。吹き抜けで開放感がありながらも、木の梁や天井の素材感で、心地よく包み込まれた安心感。シンプルな要素で構成し、心静かに眺望を味わう妨げにならないよう配慮している。

    「眺望」のリビングは180度に視界が広がる、
    “静”の空間。吹き抜けで開放感がありながらも、
    木の梁や天井の素材感で、心地よく包み込まれた安心感。
    シンプルな要素で構成し、心静かに眺望を味わう
    妨げにならないよう配慮している。

  • 003 家族が集う「団らん」のリビングは、床レベルを下げた「ピットリビング」とし、こもり感のある親密な空間。カーペットを敷いて、床座でゆったりと中庭の緑を楽しめる。低い目線から見る山並みの風景により、また異なる印象の開放感も味わえる。

    家族が集う「団らん」のリビングは、
    床レベルを下げた「ピットリビング」とし、
    こもり感のある親密な空間。
    カーペットを敷いて、床座でゆったりと
    中庭の緑を楽しめる。
    低い目線から見る山並みの風景により、
    また異なる印象の開放感も味わえる。

Design

夕暮れを心待ちにする照明とディテール

ふたつのリビングは、どちらのリビングにも梁をあらわし、木の持つ力強さと温かみを空間に取り入れています。
また、それぞれが上質な空間となるよう、安らぎの場を一層、上質なものにするインテリアの選択や、日の落ちる夕景から落ち着いた夜の空間まで美しく楽しむための照明計画を念入りに行っています。

  • 001 光源が直接目に入らず、またガラスに映りこんで鏡になりすぎない、抑制のきいた間接照明を主体とした計画で、夕刻から夜に至る移ろいも楽しめる眺望のリビング。

    光源が直接目に入らず、
    またガラスに映りこんで鏡になりすぎない、
    抑制のきいた間接照明を主体とした計画で、
    夕刻から夜に至る移ろいも楽しめる眺望のリビング。

  • 002 美しい眺望と、センターコートに挟まれた「団らん」のリビングは、コート側に組子障子を設置。繊細な木の伝統工芸の持つぬくもりと、光が落とす美しい影も楽しめる。

    美しい眺望と、センターコートに挟まれた
    「団らん」のリビングは、
    コート側に組子障子を設置。
    繊細な木の伝統工芸の持つぬくもりと、
    光が落とす美しい影も楽しめる。

  • 003 センターコート北側には大壁和室を配置。勾配天井に高窓を設け、光を取り込んでいる。コート側の窓や玄関側に配された地窓からも、光や植栽の緑を絵のように取り込み、清冽な空間に。

    センターコート北側には大壁和室を配置。
    勾配天井に高窓を設け、光を取り込んでいる。
    コート側の窓や玄関側に配された地窓からも、
    光や植栽の緑を絵のように取り込み、清冽な空間に。

Exterior

露天風呂を始めとした
ディテールへの丁寧な
こだわり

門をくぐると、広々とした車寄せがあり、
目を転じると前景に樹形の良い木と、山並みを切り取る眺望が開ける。建物のファサードにはディテールにこだわった印象的な縦格子を採用。
陶版の外壁とあいまって、周囲になじみながら木の柔らかい質感が感じられる佇まいとしました。
また仕事が忙しく、なかなか温泉に行けないため、「自宅に露天風呂が欲しい」とご希望されたオーナー。
その想いに応えるため、庭の木々から遠くの山々まで一望にでき、プライバシーも確保できるポイントを模索。
建物の東端に半戸外の露天風呂をしつらえました。

  • 001 アプローチには小舗石を敷き、シンボルツリーのアオダモをはじめとした植栽を配置。四季折々に表情を変える緑が、家族や訪れる方を迎える。縦格子を配して、ゆったりとした和の趣に。手前の植栽やアプローチの小舗石が映え、特別な空間へと導かれるよう、工夫している。

    アプローチには小舗石を敷き、シンボルツリーのアオダモを
    はじめとした植栽を配置。
    四季折々に表情を変える緑が、家族や訪れる方を迎える。
    縦格子を配して、ゆったりとした和の趣に。
    手前の植栽やアプローチの小舗石が映え、
    特別な空間へと導かれるよう、工夫している。

  • 002 庭の木々から遠くの山々まで一望にできる露天風呂は、眺望とプライバシーを両立する奥まった位置に。浴槽のプロポーションが美しく見えるよう、寸法にも細心の注意を払い、表情も美しい石造りに。それぞれに物語のある樹木を植えた庭は、入浴しながら風を感じ、移ろう空の様子や庭の木々を楽しめるよう、細心の配慮で配置されている。

    庭の木々から遠くの山々まで一望にできる
    露天風呂は、眺望とプライバシーを両立する
    奥まった位置に。浴槽のプロポーションが
    美しく見えるよう、寸法にも細心の注意を払い、
    表情も美しい石造りに。
    それぞれに物語のある樹木を植えた庭は、
    入浴しながら風を感じ、
    移ろう空の様子や庭の木々を
    楽しめるよう、細心の配慮で配置されている。

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Architect

Teruaki Nakamura中村 輝昭

設計にあたっては、経済性や合理性・機能性を徹底的に追求し、価格以上の価値がある建物を目指しています。このお住まいでも、まずオーナーと人間関係を築くことから始め、提案の準備を徹底して行い、光や風、空間のデザインを十分に検討。問題は早期に解決して安心して楽しく家づくりをしていただけるよう心がけ、完成した建物がオーナーの想像を超えるよう、考え抜きました。

家族構成/夫婦+子ども2人
所在地/岐阜県
敷地面積/1900.79㎡
延床面積/622.56㎡
取材年月/2019年7月

Works実例一覧

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001

センターコート周りには大開口で半戸外空間となる回廊を計画。床のタイル、石貼りの壁、組子障子等の素材に彩られ、上質な雰囲気を醸し出す。

センターコート周りには大開口で半戸外空間となる回廊を計画。
床のタイル、石貼りの壁、組子障子等の素材に彩られ、上質な雰囲気を醸し出す。

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「眺望」のリビングは180度に視界が広がる、“静”の空間。吹き抜けで開放感がありながらも、木の梁や天井の素材感で、心地よく包み込まれた安心感。シンプルな要素で構成し、心静かに眺望を味わう妨げにならないよう配慮している。

「眺望」のリビングは180度に視界が広がる、“静”の空間。
吹き抜けで開放感がありながらも、木の梁や天井の素材感で、心地よく包み込まれた安心感。
シンプルな要素で構成し、心静かに眺望を味わう妨げにならないよう配慮している。

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家族が集う「団らん」のリビングは、床レベルを下げた「ピットリビング」とし、こもり感のある親密な空間。カーペットを敷いて、床座でゆったりと中庭の緑を楽しめる。低い目線から見る山並みの風景により、また異なる印象の開放感も味わえる。

家族が集う「団らん」のリビングは、床レベルを下げた「ピットリビング」とし、こもり感のある親密な空間。
カーペットを敷いて、床座でゆったりと中庭の緑を楽しめる。
低い目線から見る山並みの風景により、また異なる印象の開放感も味わえる。

001

光源が直接目に入らず、またガラスに映りこんで鏡になりすぎない、抑制のきいた間接照明を主体とした計画で、夕刻から夜に至る移ろいも楽しめる眺望のリビング。

光源が直接目に入らず、またガラスに映りこんで鏡になりすぎない、
抑制のきいた間接照明を主体とした計画で、夕刻から夜に至る移ろいも楽しめる眺望のリビング。

002

美しい眺望と、センターコートに挟まれた「団らん」のリビングは、コート側に組子障子を設置。繊細な木の伝統工芸の持つぬくもりと、光が落とす美しい影も楽しめる。

美しい眺望と、センターコートに挟まれた「団らん」のリビングは、コート側に組子障子を設置。
繊細な木の伝統工芸の持つぬくもりと、光が落とす美しい影も楽しめる。

003

センターコート北側には大壁和室を配置。勾配天井に高窓を設け、光を取り込んでいる。コート側の窓や玄関側に配された地窓からも、光や植栽の緑を絵のように取り込み、清冽な空間に。

センターコート北側には大壁和室を配置。勾配天井に高窓を設け、光を取り込んでいる。
コート側の窓や玄関側に配された地窓からも、光や植栽の緑を絵のように取り込み、清冽な空間に。

001

アプローチには小舗石を敷き、シンボルツリーのアオダモをはじめとした植栽を配置。四季折々に表情を変える緑が、家族や訪れる方を迎える。縦格子を配して、ゆったりとした和の趣に。手前の植栽やアプローチの小舗石が映え、特別な空間へと導かれるよう、工夫している。

アプローチには小舗石を敷き、シンボルツリーのアオダモをはじめとした植栽を配置。
四季折々に表情を変える緑が、家族や訪れる方を迎える。縦格子を配して、ゆったりとした和の趣に。
手前の植栽やアプローチの小舗石が映え、特別な空間へと導かれるよう、工夫している。

002

庭の木々から遠くの山々まで一望にできる露天風呂は、眺望とプライバシーを両立する奥まった位置に。浴槽のプロポーションが美しく見えるよう、寸法にも細心の注意を払い、表情も美しい石造りに。それぞれに物語のある樹木を植えた庭は、入浴しながら風を感じ、移ろう空の様子や庭の木々を楽しめるよう、細心の配慮で配置されている。

庭の木々から遠くの山々まで一望にできる露天風呂は、眺望とプライバシーを両立する奥まった位置に。
浴槽のプロポーションが美しく見えるよう、寸法にも細心の注意を払い、表情も美しい石造りに。
それぞれに物語のある樹木を植えた庭は、入浴しながら風を感じ、
移ろう空の様子や庭の木々を楽しめるよう、細心の配慮で配置されている。

家族構成/夫婦+子ども2人
所在地/岐阜県
敷地面積/1900.79㎡
延床面積/622.56㎡
取材年月/2019年7月