鯉が跳ねる池を巡る家
ひのきの冠木門をくぐり、玄関に迎え入れられると、視線の先の地窓から、瑞々しい庭の緑が垣間見える。街中であることを忘れ、静寂を感じさせる空間に、心が落ち着く。設計者はこの「街中の静寂」をいかに作り出すかに心を砕き、当初1棟での二世帯住宅の想定を別棟とし、ご主人のご趣味である錦鯉の池のある中庭を囲むように配置。周辺のマンションからの視線も遮り、植栽を配して、緑したたる中庭を巡る静謐な空間を作り出した。膝突き畳で来客を迎え入れる玄関から座敷の前の畳廊下へ進み、和室へ入ると、そこは鯉の池や四季折々の表情を見せる庭を、ゆったりとくつろいで鑑賞できる特等席。木の味わいを端正に、伸びやかに生かした空間は心地よく暮らしを包む。
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四季折々を楽しみ、鯉や鳥たちが集う庭は、どの部屋からも眺められる
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切り取られた庭の緑が迎え入れる、膝突き畳の玄関
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親世帯の住まいのアプローチ
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子世帯の住まいのアプローチ。親世帯ともここでつながる
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玄関から和室を望む。庭を切り取る窓は計画的に配置。室内に自然を取り込む
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中庭から見る親世帯の住まい。優しく光がこぼれる
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親世帯のリビング。大きな窓から中庭が望める。勾配天井にはあらわし梁のアクセント
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リビングからダイニングを望む。あたたかく落ち着いたインテリア
所在地 | 大阪府 |
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家族構成 | 多世帯(親世帯夫婦、子世帯夫婦、長女、長男、次男) |
施主年代 | 56歳~ |
階層 | 2階 |
構造 | 木造(シャーウッド) |
延床面積 | 229.25m² (69.3坪) |
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