知っておくべき、14のシカケ

03 味わいや楽しみを生む、食事に集中できる環境

離乳食が始まれば、そこからずっと続く食事の時間。身体のためにきちんと食べて欲しい、マナーも身につけて欲しい、と思いますが、立ち歩いたりなかなか食べなかったり、食事にぜんぜん集中しない子どもの姿に悩む人は多いのではないでしょうか。

子どもが食事に集中できない理由はいくつかあります。そのひとつには、生後10か月ごろから4歳前後に見られる「運動の敏感期」があります。この時期は同じ動きを何度も繰り返すなど、とにかく動きたい衝動が抑えられない時期です。これはなかなかコントロールが難しいものですが、食事以外の場面で動きたい欲求を満たしていけると良いですね。

他には、疲れている、眠い、お腹が空いていないなどコンデイションが整っていないこと。この場合、大人が「ここまで食べたら終わりにしよう」とタイミングを決めて切り上げるのがおすすめです。

そして、食事に集中するための環境が整っていないこと。椅子に座った時に足がぶらぶらしていませんか。このことで不安定になり集中を削いでいるかもしれません。また、テレビがついていたり、目につくところにおもちゃがあったりすると、目や耳からの情報に気を取られてしまいます。

テーブルや椅子の高さを調整して、安定して座ることができるように。物の置き場所や子どもの席の配置を工夫して、食卓から気になるものが目に入らないように。見ていないテレビには布をかけておくのも良いと思います。

でも、子どもにとって何より大切なのは、美味しいものを味わって喜び、大好きな人と食卓を囲む楽しさを知っていくこと。大らかに「美味しいね」と食事の楽しさ、豊かさを子どもと共有することを忘れないでくださいね。

積水ハウス
河﨑由美子

積水ハウスでは、ひとりでもみんなでも使いやすい「セパレートキッチン」を提案しています。シンク側のアイランドカウンターは複数人でぐるりと囲めるので、子どもたちとの共同作業もスムーズです。そして食事の場所は、段差がないサッシでデッキとつながるダイニングをおすすめしています。家族やゲストみんなで食事の時間をゆったり過ごせる居心地の良さ。社会性が育まれていきます。
▶こちらの記事で詳しくお話ししています。
チャレンジとチームワークを生む食事の空間

読んだシカケカード一覧へ

1 14