知っておくべき14のシカケ
あきえ先生
子どもは“遊び”を見つけ出すのがとても上手なので、おもちゃは与えすぎないように。
あげるなら“本物”を体験できるおもちゃや道具を選びましょう。
INDEX
01 おもちゃを選ぶ、その前に
おもちゃはたくさん買い与えなくても、子どもはもともと日常の中で遊びを見つけ出すことがとても上手です。たとえば庭や家の中のグリーンでは、水をやったりお手入れをするだけでなく、そこにくる虫を観察したり、土を掘り返してみたり、草花の成長もとてもよく観察しています。
生活の中から遊びを見出すのが上手で、そこから学び取るものも大きいからからこそ、使う物はやはり本物である方が良いです。子どもが使う道具や食器は「できれば子ども用のプラスチック製の物ではなく、陶器やガラス製の物を」とモンテッソーリ教育でおすすめしているのもそんな考えからです。おもちゃを選ぶ前にまず、生活の中で使う物をぜひ見直してみてください。
“本物を選ぶ”ということで言うと、絵本の選び方も大切です。特に小さな赤ちゃんにとっては、リアルな物事を知ることがまず重要。ファンタジーな内容の絵本ではなく、野菜など身近な物が出てくるストーリーや、絵のタッチも実物に近いリアルなタッチで描かれている絵本がおすすめです。
02 おもちゃも道具も“本物”を五感で体験することが大切
おもちゃはたくさんいらないと思いますが、買うとしたらどんな物を選ぶと良いのでしょうか。
たとえば1歳前後ごろであれば、歩くことに興味が出てきたら歩行を補助する手押し車がおすすめです。歩けた感覚が簡単に手に入ってしまう歩行器はモンテッソーリ教育ではおすすめしていません。また、1歳を過ぎるとさらに手先が器用に使えるようになってくるので、「型はめパズル」など、指先を使って“つまむ”“ねじる”といった作業のできる物が良いです。動物や乗り物などのミニチュアはなるべくリアルな物を用意すると、徐々に名前を覚え、言葉の獲得につながっていきます。
おもちゃでも道具でも、基本的には何でも子どものペースで体験できるよう見守るようにしましょう。五感を刺激することは発達につながるので、家でも外でも本物にふれることが大切です。ただし、たばこや刃物など、命にかかわるような危険な物は、子どもが触るような環境には置かないように意識しましょう。危険ではないけど、大人のお財布など触ってほしくない物を触っているときには、代わりの物を渡して対応するようにしましょう。「これは大切だからください。こっちのおもちゃをどうぞ」と声をかけながら対応するのがおすすめです。
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