福島県 ふたば医療センター 附属病院
- 中規模病院
背景
震災と原発事故により救急医療機関が休止していた福島県双葉郡では、2017年4月に帰還困難区域を除き避難指示が解除となりました。帰還住民と復興事業従事者のために24時間対応する救急医療拠点の整備が急務となり、新たな医療施設の早期開院が求められました。
ご提案ポイント
- 「住民帰還の安心」「復興事業従事者の安心」「企業進出の安心」を医療面から支えることをコンセプトに、救急拠点病院としての機能と「 メンテナンスしやすい」「災害時も強い」視点からの医療センターとしてご提案しています。
- 自社生産・施工による独自の重量鉄骨構造「フレキシブルβシステム」を採用し、ご提案からお引渡しまで約8ケ月という短工期での建築を実現しました。
垂直ラインと連続するコラムの陰影がモダンな印象を描く佇まい。
患者様の搬送、専門医やスタッフ、医療資機材の輸送などを行う、全国初の多目的医療用ヘリポートを救急ゾーン近接に配置しました。
病棟中央部に中庭を設け、安らぎを創出。リハビリガーデンとしても活用できます。
病棟側のスタッフステーション。対面には見守りやすいよう重症病室が配置されています。
救急搬送者が最初に運ばれ、初期治療を受ける初療室。重度の症状の患者様は速やかに隣の救急手術室へ運ばれます。
救急治療手術室は手術台とストレッチャーが置け、同時に2名の患者様を治療できる広さを確保。
高性能な空気滅菌装置も完備し、スタッフホールから直接出入りできます。
放射能被曝治療のための除染室を設置。
除染水は、一般排水と分けてタンクに保管し、適切に処理を施します。
建物中央のスタッフホール。救急、病棟、外来の各ゾーンを最短で結ぶ動線を確保。
災害時に大人数が救急搬送される場合を想定し、処置室として利用できる設備も整えています。
分割しても使える可動間仕切りタイプの病室。全室にトイレを完備し、車椅子にも対応できるようひき戸が全開閉できます。
外来患者も入院患者も利用しやすい位置にリハビリテーション室を配置。
外来受付は処置室や検査室などにアクセスしやすく、患者様がわかりやすい動線に。
工業化住宅で培った技術と確かな施工力、事業を円滑にする組織編成で、高品質・短工期を実現しました。
自社生産・直接施工の構造であるため、確かな施工を短工期で実現。また、大学とコンサルティング会社との連携によりプランを確定し、医療施設のスキルを持つ設計者、工事監理者を配置するなど、業務の円滑化をはかる体制を構築しました。
全国に拠点をもつカスタマーズセンター、独自の保証制度など万全のアフターサポートを提供。
建物の品質と性能をお引き渡し後も末長く保つために、積水ハウスは全国各地に「カスタマーズセンター」を設置し、迅速かつ的確なメンテナンスを実施。さらに30年保証制度などの独自保証やリフォーム提案まで、地域に密着したきめ細かなアフターサービスを提供いたします。
高い耐震性と、設計の自由度を両立。
積水ハウスの重量鉄骨構造「フレキシブルβシステム」。
「フレキシブルβシステム」は、独自の梁勝ち構造のため各階を貫く通し柱が不要で、250㎜単位で柱の位置が自由に移動が可能。各階の間取りや窓位置などの自由度が高く、敷地の持つ可能性を最大限に活用できます。大地震の揺れにも粘り強く支え、高い安全性能を実現します。
施設情報
所在地 | 福島県双葉郡富岡町 |
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敷地面積 | 11175.70㎡ |
病床数 | 30床 |
構造 | 重量鉄骨構造「フレキシブルβシステム構法」2階建 |
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延床面積 | 3,609.0㎡ |