BOX & GARDEN
敷地南側は隣家の進入路を挟んで貸農園があり視線がとても気になる環境でした。北側は貸駐車場、西側には交通量の多い抜け道として使われている道路があり、周囲からの視線の配慮が計画の中心となりました。
計画として、一つの要素となる空間を箱で構成し、箱と箱を開口で繋ぎました。余白となる空間が、パブリックな空間となり、開口の先に庭が広がるように計画。また、2Fは一つ要素としての箱として計画し、1Fの箱をつなぐ感じで箱を配置し、オーバーハングさせることで箱としての立体感を意識しました。
敷地東側の隣家は2Fリビングで、ビルドインガレージからの出入りが主で、ガレージの西側にワイドオープンサッシが設計されていた為、敷地南側には自邸のビルドインガレージを箱として計画し、その部分を平屋とすることで、視線の制御と採光の確保を計画しました。北側と西側は庭越しの塀で視線を制御して、空間の一体感を演出するため、庭のGLを上げ築山状にし、広がりを持たせました。
進入路は隣家と共用とし、ビルドインガレージを計画。ガレージの横の余白は路地をイメージし、その先に庭5を計画しました。庭5は玄関を入ってからの視線の抜けとしても計画しています。
玄関から、路地をイメージした廊下を通り、リビングへと繋がっていきます。リビングは床を下げることで庭とのつながりを強化し、東西の庭と一体感を出せるように内外の素材を統一しました。敷地西側も交通量の多い道路を挟んで、貸農園がある為、逆に2Fは視線の抜けが確保できたため、吹抜を計画し、上下の繋がりも意識しました。水廻りの箱と子供部屋の箱を繋ぐ空間をダイニングキッチンとして計画、北側の庭とシームレスに繋ぐことも意識しました。
箱と箱を開口で繋ぎ、その先の庭を余白のパブリックな空間にづらしながら挿入し計画することで、内と外の領域がお互いに広がりつつ繋がることで、空間の広がり、緑との共存を意識した設計をさせていただきました。
-
DATA
敷地面積:329.69㎡
延床面積:191.79㎡
階 数:2階