積水ハウス九州 | DESIGN OFFICE KYUSHU | 静謐な家
静謐な家
周囲に溶け込みながらも、しっかりと存在感のある建物
宮崎市内から更に奥まった自然あふれるエリアにこの建物はあります。あえて「建物」と表現したのは、恐らくこの建築を初めてご覧になられた方は「住宅」と気づかないかもしれません。南と西が道路に面し、東は小川を挟んで山々を眺められる環境にある為、南と西に居室の窓を向けず、東を向いて朝陽や山の景色を楽しめるよう考えました。小川を挟むことで人の気配を感じることは皆無なのでカーテンをする必要もなく、結果、プライバシーを得つつ開放感に満ちた居室空間になっています。
建物の形状は彫刻的で、広さも90坪の住宅なので存在感は充分なため、色調はけしずみという日本の旧来からある色を選びました。この色は緑とも相性が良く、地方の景色になじみやすいです。
窓を東に向けたことでお昼以降は、直射日光が入らない天空光のみの空間となります。やさしい天空光は空間に静謐さを与え、ここにいると穏やかな気持ちになります。
リビング、ダイニングが白い空間となったので、奥のキッチンにはあえて濃ゆ目の色の素材を選択しました。
空間を広く優雅に感じたいと思い、寝室とWICの間の壁は床から165cmの高さとし、天井をつなげました。