みらいく有明園

江東区有明の臨海副都心に建設した保育園

2020東京オリンピックの拠点となった有明地区に立地。
SDGsの観点から素材や植生に着目し、外装に天然木を採用し園庭にはビオトープを配するなど、都心でも子どもたちが豊かな感性を育めるように計画しています。

園庭だけでなく歩道からセットバックした公開空地も緑化し、外装の木材がナチュラルな雰囲気を演出する外観。街並みに自然を提供することで地域環境にも貢献しています 。

隣接する有明アリーナ側に設けた出窓のような「展望台」。外観のアクセントとなっています。

「展望台」から有明地区の景色を望む。展望台は国産材のCLTで構成。足元までガラスになっているので、小さな子どもでも心ゆくまで景色を楽しむことができます。

園舎北側に位置するアプローチの隣に、ビオトープのある園庭を計画。季節の変化を感じられる落葉樹を植え、落ち葉や実は日常の保育活動の中で自然を感じる素材として子ども達の遊びの材料に使われています。

エントランスは園庭からの光がやさしく差し込む明るい空間。受付には国産材を使ったカウンターをしつらえて木のあたたかさを感じることができます。

ホールは十分な広さを確保し、下駄箱は少し奥まった位置に配置しています。板張り天井には間接照明を設けてやわらかい光で園児を迎えます。

ホール奥に設けた「おこもり空間」。あえて天井を低くし、左官壁かき落としの手法で仕上げています。本物の素材感や日本の伝統的な空間手法にも触れてほしいとの設計者の意図が込められています 。

4歳児室。保育室内は自然光がたっぷり入り木質化された居心地のよい空間です。床には無垢フロアを採用し、園児ロッカーや家具類には国産間伐材の杉材を活用、建物の各所で環境配慮の工夫をしています。

5歳児室。木造の大スパン梁を活用して勾配天井の伸びやかな保育室を実現。構造をあらわした梁や国産間伐材を活用した腰壁で木質感のある空間に仕上げています。

2階ホールの突き当りを利用したコーナー。バルコニーに繋がる明るい空間で、 壁をペイントで仕上げ、天井に木ルーバーを設けることで、落ち着きのあるインテリアに。

晴れた日にはランチを食べることもできるバルコニー。保育室とは段差なくつながり、天井には屋内から屋外へ連続するように木を貼っているので、保育室を延長した空間として使うことができます。

保育園の一室を地域に開いた多目的室として計画。専用のサブ動線を設けて使い勝手の向上を図り、街に開いた大きな開口からはお互いの様子を垣間見ることができます。床には杉厚板のフローリングを用い、足ざわりのよいくつろげる空間としています。

敷地の南側は公開緑地の広々とした空間なので、都心の立地にも関わらず開口面を大きく取り、自然の緑を楽しむことができます。

施設情報

タイプ 保育所
定員

94名

敷地面積 825.10㎡
延床面積 607.70㎡

その他の建築実例