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雇用の方針
 当社はお客様へ暮らしを提供する立場であることを認識し、従業員採用の際には、「誠実」「熱意」「責任感」という人格面を重視しています。また、国籍や出生地、性別による差別の撤廃を掲げ、これを従業員研修においても徹底しています。

  採用後の人事方針としても、男女雇用機会均等をはじめとするあらゆる差別撤廃に注力する一方で、従業員のライフスタイルや能力・興味分野に配慮した人事にも取り組んでいます。2004年度には人材公募制度を導入しました。

 また、風通しの良い組織運営につなげるために、職責者を対象とした「多面観察研修」を実施しています。この研修では、職責者に求められる能力について、上司や同僚からだけでなく部下からも観察と分析を受けることで、職責者が自分の持ち味を把握するとともに、自己変革課題を発見することができます。2004年度は計14回実施し、延べ579名が受講しました。今後も適材適所が活かされるしくみづくりをソフト・ハード両面から取り組んでいきます。

女性営業社員の積極採用〜男女共同参画に向けて
 住宅に関わり合いの深い女性の存在は、以前から住宅の購入にも重要な位置を占めていました。しかし住宅営業の特性や雇用環境の整備が遅れていたことなどにより、営業部門における女性の登用が進みにくかったのが現実です。

 当社は2004年度に発表した中期経営ビジョン実施項目のひとつに住宅営業社員の拡大を掲げており、これを実現するために女性営業社員の積極採用を進めています。2005年新卒者としては、約100名の女性営業社員が入社します。今後は全営業社員中の女性営業社員の割合を10%程度まで引き上げる予定です。お客様一人ひとりのニーズに合った住まいづくりが求められる昨今、雇用環境の変化も受け、当社の営業戦力として女性を積極的に採用していくことが必要と認識しています。今後は、社内教育システムや再雇用などの雇用環境の整備・拡充に努め、女性が働きやすい職場環境の整備を進めていきます。

リフォーム営業にも女性を積極採用
 長寿命住宅の実現をめざす当社にとってリフォーム事業の充実は欠かせません。これまでに戸建住宅を提供した約70万世帯のお客様に対して、より快適な生活環境を提案し、末永くお住まいいただくことで、顧客満足(CS)の向上と環境負荷の低減を同時に達成することができると考えています。2005年2月よりリフォーム事業を分社化※し、事業の拡大を進めています。

  リフォーム事業は地域に密着したきめ細かい対応が必要となるため、当社はこれを担う人材として、主婦を含む女性を積極的に採用する方策を2004年度より開始しました。性別に関わらず、その人が持つ「生活感覚」がお客様の住まいに関するニーズを引き出し、最適なご提案をするのに活かされると考えます。家事や育児と両立できるよう、選択制週休3日制を採用しており、出産育児等の理由で退職された主婦の方の社会参画推進にも寄与していきたいと考えています。

  これまで女性リフォーム営業担当者は数人でしたが、2004年度に首都圏、東海、関西において70名の女性を新規採用しました。今後も順次エリアを拡大し、生活感覚と経験豊富でセンス豊かな女性のキャリアを活かす雇用を進めていきます。
※積水ハウスリフォーム株式会社(積水ハウス100%出資子会社)

リフォームアドバイザー(営業)の研修風景 リフォームアドバイザー(営業)の研修風景 リフォームアドバイザー(営業)の研修風景
リフォームアドバイザー(営業)の研修風景

「男女いきいき・元気宣言」事業所への登録
 2004年度、当社は大阪府の「男女いきいき・元気宣言」事業所に登録しました。これは「女性の能力活用」や「仕事と家庭の両立支援」など、男女共同参画社会の実現に向けて積極的に取り組みを進める意欲のある事業者を、府が「男女いきいき・元気宣言」事業者として支援する制度です。これをきっかけとし、今後も雇用の機会均等をベースに、女性も男性もともにいきいき働ける職場づくりを進めていきます。

障がい者雇用の推進
 当社では、障がい者雇用を単に法律要件を満たすためではなく、「生涯住宅」を提供する企業としての社会的使命と捉え、継続的に雇用推進に努めてきました。2004年4月施行の法改正の影響で、当社の障がい者雇用率は、一時的に法定雇用率(1.80%)を下回りましたが、2005年1月には、1.83%とわずかながらも上回っています。今後も、各支店・営業所に1名以上の障がい者が勤務し、ともに前向きな活力を持って、仕事に取り組むことができる企業をめざしていきます。

障がい者雇用率
2002年6月 1.93%
2003年6月 1.93%
2004年6月 1.73%
2005年1月 1.83%

「ゆとりと豊かさ創出プロジェクト」の推進〜従業員満足度の向上
 当社は、「人間性豊かな住まいと環境の創造」をめざし、お客様が望む生活の舞台、そして人間形成の基礎となる住まいの実現を社会的使命としています。その使命を果たすために、従業員が健全な肉体と精神を保ち、社外からも高く評価される豊かな人格を形成するとともに、従業員の家族、グループ会社・協力会社の従業員、家族の方々も誇りが持て、幸せな人生を送れる企業にすることが事業の発展・成長の推進力になると考えます。

  このような考えに基づき、当社は2008年に向けた中期経営ビジョン“S-Project”の3本柱のひとつとして従業員満足(ES)を掲げ、2004年度に「ゆとりと豊かさ創出プロジェクト」を立ち上げました。2005年度には人事部内に「ゆとりと豊かさ創出プロジェクトチーム」専任チームを編成し、業務効率化の推進と恒久的なゆとりと豊かさの実現に向けた取り組みをはじめ、ES向上のための施策を実施し、従業員がより働きやすい職場環境づくりに努めていきます。

 このプロジェクトを達成するための具体的な取り組みのひとつとして、2004年度は全国17営業本部の22事業所にモデル事業所を設け、業務効率の向上により退社時間を早め、仕事と家庭の両立を支援する取り組みを行いました。今後も全事業所におけるこのような取り組みを進めていきます。

人材公募制度の導入
 2004年11月、社内における人材の有効活用を図ることを目的とし、人材公募制度の導入を開始しました。これは、特定の事業やプロジェクトにおいて必要な人材を社内で公募し、希望する従業員個人が手を挙げる制度です。

 公募案件は、社内ホームページや社内文書で知らせ、広く募るしくみを整えました。また、公募制度に自由に参加できるように、応募、選考、結果通知などすべての過程において守秘が徹底されています。

  制度導入初年度の2004年度は、新設されたCSR室や人事部の「ゆとりと豊かさ創出プロジェクト」など計5案件の公募に対し、約70名が応募、現在15名がこれらの部署のメンバーとして活躍しています。従業員のチャレンジ精神を活かす機会、また、人材を発掘活用する場としてグループの活性化に寄与しています。
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