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ガスコージェネレーションシステムは、ガスを用いて発電し、そのときの排熱を給湯や暖房に利用することで、家庭におけるエネルギー消費量を削減するシステムです。電気と熱を合わせたエネルギー利用率は85%と高く、その結果、CO2排出量の削減にも寄与します。
2004年度の採用率は4.4%となり、目標であった採用率5%を達成することはできませんでしたが、出荷台数は795台で、2003年度の383台と比較すると約2倍に増加しています。CO2排出量は年間で約239t-CO2を削減したことになります。今後も引き続き採用率の向上をめざします。 |
■ガスコージェネレーションシステム |
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ガスコージェネレーションシステム |
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燃料電池は水素と酸素の化学反応で発電し、その際に発生する熱も利用するシステムです。水素という新しいエネルギーの活用、エネルギー効率の高さ、発電時の排ガスもクリーンで、運転音も静かなことから研究が急速に進み、自動車用や大規模施設向けの燃料電池に続いて、家庭用についても実用化の段階に入りました。
当社では、最も実用化が近い、都市ガスやLPガスから水素を取り出すタイプの燃料電池について早くから各ガス会社や燃料電池メーカーと意見交換を行ってきました。また経済産業省の「資源循環型住宅技術開発プロジェクト」のもとで燃料電池の住宅への導入を検討してきました。
2005年春からは、世界で初めて※燃料電池を設置した一般戸建住宅12棟の販売を始めています。課題はいくつか残されていますが、化石燃料に依存しないエネルギー利用の実現に一歩近づくために、今後も検討を重ねながら取り組みを進めていきます。 |
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商用製品としての一般戸建住宅における定置型燃料電池(都市ガス仕様)の導入 |
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化石燃料に依存しないエネルギー利用の実現に向けて、太陽光発電システムの採用率向上を進めています。これまでの取り組みとしては、デザイン性を向上させた瓦型太陽光発電システムの開発や太陽光発電システムを標準装備した住宅の販売などを行ってきました。
2003年度の太陽光発電を標準搭載した商品の発表により、当社の太陽光発電普及の取り組みが浸透してきました。その結果、2004年度の太陽光発電システムの年間設置容量は1,453.6kWと2003年度を大幅に上回りました。2005年度は、災害時のライフライン寸断を考慮に入れて太陽光発電システムを組み込んだ「省エネ・防災住宅」や、太陽光発電とオール電化住宅を組み合わせた住宅を通して、太陽光発電の一層の普及に努めていきます。 |
■太陽光発電システム設置容量 |
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「エコライフシリーズ〜オール電化タイプ」カタログ |
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居住時のCO2排出量の約3割を占める給湯に伴うCO2排出量を削減するため、当社では高効率給湯器の普及を進めています。高効率給湯器には、従来のガス給湯器では利用されていなかった排熱を活用することでエネルギー利用効率を高めた「潜熱回収型ガス給湯器」と、エアコンで採用されている技術を応用してエネルギー効率を高めた電気を利用する「ヒートポンプ式給湯器」の2種類があります。
それらを合わせた普及率は、2004年度実績で12.9%と目標の30%を達成することができませんでしたが、出荷台数については、潜熱回収型167台、ヒートポンプ式2,164台、合わせて2,331台と2003年度を大きく上回りました。その結果、年間で約1,845t-CO2を削減したことになります。今後もお客様の暮らし方に合わせた給湯器の提案を行いながら、目標達成に向けて取り組んでいきます。 |
■潜熱回収型ガス給湯器のしくみ
■ヒートポンプ式給湯器のしくみ
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通常のエアコンは外気の熱を汲み上げるヒートポンプの原理により、投入エネルギーの数倍のエネルギーを冷暖房に用いています。当社は2000年から外気の代わりに地下水の熱をヒートポンプの熱源として利用できる冷暖房システムをメーカーと共同開発しました。季節による温度変化が外気より小さい地下水を活用することで従来のヒートポンプ式エアコンと比較してエネルギー利用効率をさらに高めることが可能になります。
従来のエアコンと比較して、年間のCO2排出量を137kg-CO2(ガス暖房との比較では833kg-CO2)削減することが可能です。また室外機からの排熱も少ないためにヒートアイランド現象の軽減にも寄与します。今後は商品化に向けた検討をすすめ、住宅のエネルギー消費量の削減に取り組んでいきます。なお、本研究は経済産業省「資源循環型住宅技術開発プロジェクト」における石特補助研究「高効率エネルギー利用型住宅システム技術開発」のテーマとして実施しています。 |
■地下水利用冷暖房システム構成
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■地下水熱源ヒートポンプ開発機 |
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■室外機からの廃熱比較
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