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自社工場で生産された住宅部材は、年間で延べ約20万台のトラックで全国の建築現場に輸送されます。住宅では多くの資源を使うため、輸送に伴うエネルギー消費量を削減することも重要になります。このためには、必要な資材をいかに効率的に運搬するかが大きな課題です。当社では、積載量の多いトラックの導入推進や、鉄道輸送との組み合わせ検討など、輸送時のCO2削減にもつとめています。2005年度の輸送に伴うCO2排出量は40,625t-CO2となっています。 |
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輸送時のエネルギー消費量削減方法のひとつとして、当社では1999年より増トン車の導入を進めています。増トン車とは、4トン車と同じサイズで7トンまで積載することが可能なトラックで、4トン車(燃費5.5km/ℓ)2台分を増トン車(燃費4.8km/ℓ)に置き換えることで、軽油の消費量や排ガスに含まれるNOxやSOxの排出量も削減することができます。また、これまでは建築現場に入る前に大型トレーラーから小型トラックに積み替える必要があったのを、コンパクトな増トン車を利用することにより積み替え作業を軽減することもでき、物流全体の効率化にも寄与しています。
2005年度は、延べ33,323台の増トン車を導入しました。これにより、輸送時のCO2排出量を年間で約3,227t-CO2削減したことになります。 |
■増トン車利用台数
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輸送時の環境負荷削減の手段のひとつとしてモーダルシフト※1が注目されています。当社でも東北工場から札幌へ運ばれる住宅部材の輸送手段を従来のトラックとRORO船※2の組み合わせから、専用の20フィートの着脱ボディ式コンテナ※3を用いたトラックと鉄道の組み合わせに変更しました。2004年度には、住宅部材の輸送を委託しているセンコー株式会社などと協力し、国が実施する実証実験※4にも参加しました。
2005年度は実際の業務の中で、現実的な効果検証を行いました。その結果、コンテナの形状により輸送できる部材が限定されるため、定常的な輸送では「トラックとRORO船の組み合わせ」の方が、積載量が少ない特別便では「トラックと鉄道の組み合わせ」の方が効率が良いことがわかりました。鉄道を利用した輸送は、月に10便程度で札幌向け総輸送量の5%にあたります。また、これにより削減されるCO2排出量は年間8,760kg-CO2となります。今後も鉄道輸送のメリットがより発揮できるよう、輸送システムの検討を継続していきます。
※1 |
貨物の輸送転換を図ること。トラック輸送によっているものを鉄道や船舶による輸送に代替することを指す場合が多い。 |
※2 |
Roll On Roll Off Ship(ロールオンロールオフ船)の略で、「乗り込んで、降りる」と言う意味を持ち、船の中にトレーラーが自走して乗り込むことが可能な構造となっており、クレーンを使わずに直接貨物の積み降ろしができる船のこと。 |
※3 |
トラックのボディ(荷台)が脱着式になっており、ボディをそのまま鉄道貨車に積み替えたり、別のトラックに積み替えたりできる。 |
※4 |
国土交通省から認定を受けた「環境負荷の小さい物流体系の構築を目指す実証実験」のこと。 |
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スワップボディ式20フィートコンテナを
積載したトラック |
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