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 2001年に施行された「第4次医療法改正」によって、個人病院など地域医療機関の役割を高める方向が明らかになっており、その結果、開業医をめざす医師が増加しています。それに伴い、ベッド数が少ない診療所の数も増加傾向にあります。

 規模の小さな診療所には、医療施設としての使いやすさと住宅に近い温かさが求められるため、当社が住宅で培ってきたさまざまなノウハウを活かすことができます。積水ハウスでは2005年度に120棟以上の医院専用・併用住宅を建設してきました。

 2005年度は医院専用・併用住宅の設計レベルをさらに向上させるために医療開業企画室を設置し、個々の設計社員が持っているノウハウをまとめるとともに、情報交換につとめるようにしています。

 近郊から郊外では、複数の医院をまとめて建設するクリニックモールという考え方が地域医療の切り札として注目を集めています。医院を複合化することでトータルの利用者数を高めることになり、駐車スペースの共有化や託児所の併設などスケールメリットを活かした計画が可能になります。特に医院数が少ない、遠隔地では社会的意義も大きいと考えます。

 また、クリニックモールは新しい土地活用の手段としても注目されており、アパート経営が難しい土地でも、クリニックモールを建設し、賃借すれば収益が成り立つところもあります。さらに開業医から見ると土地や建物を購入せずに開業できるので、経済的負担が軽くなります。医師を対象とした開業セミナーも2005年度夏から精力的に実施しており、2005年度は半年間で全国16カ所でセミナーを実施しました。

 また、グループホームについても継続して取り組みを進めています。2005年7月には、賃貸用有料老人ホームの運営会社である(株)メッセージと合弁で、積和サポートシステム(株)を創設しました。これにより、当社が長年蓄積してきた豊かな生活を支える住まいに対するハードおよびソフトの両面における総合的な提案力や技術力と(株)メッセージの施設管理運営ノウハウとの相乗効果を期待しています。今後もより多角的に、高齢社会に対するさまざまな提案を進めていきます。

クリニックモール
(3診療所+1調剤薬局+託児所のクリニックモール例)
自然の保護・再生
その土地に息づいてきた樹木を、シンボルツリーとしてゾーニング。
センターパティオを設けて人々が集う憩いの場に。
 
きめ細やかな経営支援
たとえば、お母さんが安心して診療を受けられるよう託児所を併設。
地域のニーズに即したプラスαのプランを提案。
 
自在な外構・外観デザイン
地域の街並みや敷地内の緑に映える、低層タイプの佇まい。
やさしい景観は、患者さんの緊張を和らげる役割も。
 
自由設計の院内空間
木のぬくもりに包まれる広々としたリハビリ室など、
患者さんが快適に過ごせる空間づくりもドクターの希望をもとに実現。
 
人にやさしいユニバーサルデザイン
歩道と車道を分離したメインアプローチ。アプローチから診療室までは、
お年寄りやお子様、車いすなどすべての方にやさしいバリアフリーに。
メディカルコミュニティ湘南山手
湘南の風土に合う南欧風の佇まいに、診療所としての機能を凝縮したクリニックモール
「メディカルコミュニティ湘南山手」(神奈川県)
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