バリューチェーンを通じた顧客満足の追求 住宅を核にした積水ハウスグループの防災計画

「災害時にお客様の暮らしを守り、迅速に復旧する」ことを防災の第一テーマとし、企業としての災害時における事業継続計画(BCP)を強化しています。

BCP(事業継続計画)

Business Continuity Planの略。企業が自然災害などの予期しない緊急事態に遭遇した場合に、重要業務に対する被害を最小限にとどめ、最低限の事業活動の継続・早期復旧を行うために事前に策定する行動計画のこと。

災害時に工場が復興拠点となる「防災未来工場化計画」に基づき東北工場を2014年に整備しました。

防災未来工場化計画

2014年5月発表。当社独自の「住宅防災」の考え方を基軸に、平常時は電力ピークカットに貢献し、大規模災害発生時にはオーナー様や地域社会への速やかなサポートを可能にし、安全・安心を提供。地域(町や住民、地域組織)との防災連携を深めるほか、スマートエネルギーシステムを構築し、地域全体の防災力向上に貢献することを目指す取り組み。

図:【防災、積水ハウス】 いつもの快適はもちろん、もしもの災害時にお客様の暮らしを守るために

これまでの災害経験から、よりレベルの高い防災対策を整備

 日本全国で見ると3~5年に1度、震度6以上の大地震が発生しています。積水ハウスは全国レベルで、これまでに多くの住まいを提供してきましたので、どこかで大地震があれば、当社の建物は必ず被災することになります。そして非常時にもオーナー様の安否確認や支援を行う社会的責任があり、来る災害に備え、防災対策を強化・整備することは必要不可欠です。
2011年の東日本大震災では、これまでにない多くのお客様が被災されました。地震の揺れで倒壊した当社建物はありませんでしたが、補修・復旧を要する建物は約3万棟ありました。それぞれの建物の一日も早い復旧工事、そして政府から要請された仮設住宅への建設協力。当社は、全国の協力工事店と連携し、建設活動に注力しました。
私たちが東日本大震災から気付かされたことは以下の五つに集約されます。


  1. 災害は必ず来るという、日ごろの心構えと準備、その一つとして各組織とグループ各社の連携が必須であること。
  2. 復旧・復興を具体的に動かすのは人。スタッフの心身のケアと施設確保、全国レベルでのサポート体制が必要。
  3. 日ごろのアフターサービスに基づくオーナー様の安否確認。支援物資輸送と、そのための燃料やエネルギー確保。
  4. 速やかな復旧と事業継続の体制整備。
  5. ネットワークや生産・施工体制が機能しなくなった場合の復旧シナリオを描いておくこと。

 当社グループでは、今後これらの整備・強化を図っていきます。特に、災害時に速やかな対応を可能とするため、工場にエネルギー自立供給設備の導入などによる防災対応を行い、非常時には地域復旧支援の拠点として機能させます。さらには近隣住民の避難所として防災センターとなる「防災未来工場化計画」を推進します。

図:これまでの災害経験から、よりレベルの高い防災対策を整備