バリューチェーンを通じた顧客満足の追求 活動方針④
施工力の強化と工事力の最大活用に向けた取り組み
グループ一体の多様なチカラ → 「もの・仕組み・人」による現場生産性向上
活動報告
「積水ハウス会」との協働
積和建設17社および施工協力会社で構成する「積水ハウス会」は、積水ハウスの各事業所と連携し、施工品質の向上、安全対策、現場美化、人材の育成、労働環境の整備など、さまざまな取り組みを進めています。
2019年は九州北部豪雨(8月)、台風15号(9月)、台風19号(10月)やその後の集中豪雨など、多くの災害に見舞われましたが、このような自然災害発生時における復旧・復興工事においても、全国組織の強みを生かして、各地の「積水ハウス会」から多数の技能者を毎回被災地に派遣しています。継続的に安定した施工力を確保し、グループのネットワークを最大限に活用することで増加する建設需要に応えています。
現場生産性向上の取り組み推進
日本の建設業就業者は、3人に1人が55歳以上であり、高齢化が進行しています。建設業就業者は減少傾向にあり、新規入職者の確保・育成と定着率向上が業界全体の課題となっています。
当社グループでも施工従事者は減少傾向にあります。そこで、継続的に安定した施工力を確保するために、施工技術の深化を図るとともに施工協力会社との組織力を強化し、工事力を最大限に生かすための取り組みを推進しています。ワーキンググループを立ち上げて「もの」による対応と「仕組み・人」による対応の両輪で生産性の向上を図り、人工数の削減に注力しています。
各地の代表技術次長、本社、工場による「技術部長会/施工委員会/ 現場生産性向上ワーキンググループ」を組織。防水工事を一体のアルミ床とすることで施工省力化につながる「ASバルコニー」や、iPadで施工資料の確認を効率化する「β断熱材検索アプリ」など、生産性向上の実現に向けたテーマを抽出、検討しています。
2019年8月からは「ハウス会・積和建設/ 工場・施工委員会」を設け、積水ハウス会、積和建設から出された施工現場の改善要望について協議、検討、フィードバックを行っています。
こうした現場生産性向上の取り組みを「年間に施工できる棟数をチームで1棟増やそう」を合言葉に、全社一丸となって進めており、それがお客様への確実で正確な施工、お引き渡しにつながっています。
外国人登用のため、ハノイに技能訓練施設を開設
今後予測される施工力不足に立ち向かうため、施工従業者データベースの再構築や、施工協力会社の採用支援などを推進しています。
また、施工力確保のため、ベトナムからの技能実習生受け入れに本格的に取り組み始め、ダイバーシティ経営を推進しています。2019年11月には住宅メーカーで初めて現地(ハノイ)に技能訓練施設を開設。現地での家族説明会の開催や訓練費用の当社全額負担など、技能実習生が安心して来日できる環境を手厚く整えています。技能実習生は来日前、自国で積水ハウスの施工技術(基礎、外装躯体、内装仕上げ)や企業理念を学ぶため、来日後はスムーズに実習を開始できます。
受け入れ企業となる積和建設や施工協力会社へのサポートも積極的に行っており、2022年までに300人近いベトナム人登用を予定しています。