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バリューチェーンを通じた顧客満足の追求 活動方針③
生産・物流における品質および業務効率の向上

3:すべての人に健康と福祉を 8. 働きがいも経済成長も 9:産業と技術革新の基盤をつくろう 11:住み続けられるまちづくりを 12:つくる責任つかう責任

AI、IoT、ビッグデータを駆使 → 生産効率の向上、働き方改革も実現

活動報告

複合工程の半自動化による生産効率の向上

 積水ハウスでは高い品質を維持しつつ、生産性を向上できるよう、省人・省力化に向けた設備改善に注力しています。施工現場の作業効率化につなげるため、工場内で事前に複数の建築部材を組み合わせる複合工程をこれまで強化してきましたが、2019年には半自動化ライン構築の検討を開始しました。壁軸組みと外壁、サッシなどを組み合わせる工程や、木造建築用の柱や梁に金物を取り付ける工程など、人手のかかる労働集約型工程を大幅に改善します。
 既に、国内の全工場で自動化を推進し、溶接やハンドリングなどのロボットを合計540台導入、AI、IoT、ビッグデータを駆使したスマートシステムも立ち上げています。設備改善で得られたデータを活用して、さらに半自動化ラインの促進に取り組んでいきます。

部材フローの情報共有を改善した場内物流可視化システム

 静岡工場では、製造から出荷までの積み込み作業において効率性、品質性、即時性を高めた、場内物流可視化システム「Jobca」を構築しました。
 従来は、自工場で製造した部材と納入部材の実績データ、そして品種ごとにまとめられた出荷品の情報は紙媒体によって確認していました。そこでパソコン、iPad、IoTによる
二次元バーコード

QRコード

QRコード(Quick Responseコード)は、高速読み取りを重視したマトリクス型2次元コードとして、1994年株式会社デンソーウェーブにより開発され、1997年AIMIのITS規格に登録、2000年にISO/IEC規格となっている。

を活用した合理化システムの導入により、作業者の負荷やロスを大幅に軽減し、高効率・高品質な積み込み作業を可能にしました。
 また、蓄積データの活用により、PDCAのサイクルを早く回すことによって、場内トラック拘束時間の大幅な削減に貢献しました。
 結果として、月当たり170工数の削減、拘束時間2時間を超える場内トラック数ゼロ、積み間違い90% 削減、標準化による属人化の緩和、残業時間の低減といった改善が見られました。現在、他工場へも展開中です。

図:「Jobca」により部材フローの情報共有を改善

「Jobca」により部材フローの情報共有を改善

AI技術による生産効率の向上

写真:「ベルバーン」のAI 品質管理システム

「ベルバーン」のAI 品質管理システム

 陶版外壁「ベルバーン」製造ラインに、画像処理に特化したAIによる品質管理システムを導入したことにより、リアルタイムな良品出来高を管理することができ、生産効率向上、品質管理強化、在庫削減が実現しました。
 また、3、4階建て重量鉄骨造「βシステム」の梁を製造するラインにAI、IoT、ビッグデータを駆使したスマートシステムを導入しました。これまで管理者ノウハウに偏重していた生産管理調整を自動化するとともに、設備稼動効率を向上させ、省エネにも寄与しています。

オリジナル外壁材の製造強化

 軽量鉄骨2階建て住宅の最高級商品「イズ・シリーズ」の「ダインコンクリート」および木造住宅「シャーウッド」の陶版外壁「ベルバーン」は自社生産しており、優れた耐水性・耐候性・耐久性とデザインの美しさを兼ね備えた、当社オリジナル外壁材です。今後も、AIなどの先進技術を取り入れ、さらなる製造歩留まり・品質の向上に向けて、製造ラインの自動化やシステム開発を強化していきます。

生産工場における労働環境の整備

 各工場では、業務遂行中に発生するおそれのある災害や健康被害を未然に防止するために、必要な安全衛生管理を行い、従業員の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境を形成し、作業遂行の円滑化と生産性の向上に努めています。月1回、安全衛生委員会を開催するとともに、四半期に1度、全工場で「生産部門 安全衛生推進会議」を開催して、各工場の現状や改善内容、将来展望などを共有しています。